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「インスタ広告」攻略法解説
~成功に繋がるベストプラクティス~
毎年拡大傾向にあるソーシャルメディア市場において、2020年、Instagram(インスタグラム)のユーザー数は2019年と比較して5.4%増加しました。月間ユーザー数が10億人を超え、そのうち5億人が毎日インスタグラムストーリーを使用しています。また、Forresterのレポートによると、「いいね・シェア・コメント」で測定されるエンゲージメントもFacebookの10倍、Pinterestの54倍、Twitterの84倍となっています。
そんなインスタグラムは、ソーシャルメディアマーケターにとっては海外市場を狙う重要なツールの一つであるとともに、Facebookの広範なターゲティングとツールを活用できる「インスタグラム広告」は、簡単に実装できる効果的な戦略です。
この記事は、海外向けにインスタグラム広告の利用を検討しているマーケターの皆さんに向けて、「インスタグラム広告の基本」と、インスタグラム広告を最大限に活用するための「ベストプラクティス」をご紹介します。
Instagram(インスタグラム)広告とは?
インスタグラムとは、写真を共有することを目的としたソーシャル・ネットワーキング・サービスです。インスタグラム広告は、Facebook社が提供している広告配信サービスで、インスタグラム上に配信されるインターネット広告のことを言います。投稿された広告は、通常のインスタグラム投稿とほぼ変わりませんが、スポンサーラベルが常に表示されているという点で異なります。また、一部のインスタグラム広告には、電子商取引機能が含まれています。
Instagram(インスタグラム)の広告費用は?
インスタグラム広告の費用は「ターゲティング」「広告の配置」「広告フォーマット」「広告時期」によって決定します。そのため、広告費用はバラつきがありますが、AdEspresso社にの調査によると、インスタグラム広告の平均クリック単価は0.70ドル~1.20ドルでした。比較的低予算での広告配信可能となっています。
インスタグラム広告の費用は、キャンペーンの費用制限、1日の予算、入札戦略を設定することで管理できます。
Instagram(インスタグラム)広告の種類
Instagramはいくつかの広告フォーマットは以下の通りになります。
- ストーリーズ広告
- 写真広告
- ビデオ広告
- カルーセル広告
- コレクション広告
- 発見タブフィード広告
- IGTV広告
- Instagramショッピング広告
このように、インスタグラム広告にはさまざまな種類があり、広告の目的や設定するターゲットによって細かく使い分けられています。
Instagram(インスタグラム)広告ベストプラクティス
インスタグラム広告には「イメージ広告」と「動画広告」の2種類あり、それぞれベストプラクティスが異なります。どのように効果的に運用するのかイメージバナー広告と動画広告、それぞれのベストプラクティスについてご説明します。
イメージバナー広告のベストプラクティス
イメージバナー広告の場合、ユーザーに対する視覚的効果を最大限に利用することで、訴求力が高まります。視覚的効果をアップさせるには、ブランドが持つイメージに合わせた配色を考えることがポイントです。色やフォント、ロゴなどに対する「ブランドガイドライン」を作成しましょう。
インスタグラムは数あるソーシャルメディアの中でも、視覚的アプローチに優れています。「ユーザーに認知してもらいやすくするためにはどうしたら良いか」を念頭に起きながら、バナーや画像などを作成しましょう。アプリの背景色は白または黒になるので、明るい色を利用することをおすすめします。
イメージバナー広告には、視聴者に次のアクションを起こしてもらうことが重要です。次の行動に繋がるCTA(Call To Action)ボタンを配置する際は、ランディングページにスムーズ移行できるようなものにする必要があります。画像とマッチするCTAが仕上がったら、ユーザーがその広告を見たらどう感じるかを考え、適切なものであるかどうかを確認します。
カルーセル広告は1つの広告で最大で10枚の画像や動画を表示することが出来ます。この広告を活用する場合は、1つのテーマを決めて、ユーザーが直感的にブランドストーリーを頭に思い描けるようデザインすることがポイントになります。
- 色やフォント、ロゴなどについてのブランドガイドラインを使用する。
- 広告に挿入したキャッチコピーが、画像の持つ意味を補足しているか確認する。
- ロゴやブランドに関するさまざまな要素を駆使して、フォーカルポイントを強化する。
- カルーセル広告は、ユーザーがブランドをイメージできるような、直感的ストーリーラインをベースに作成する。
動画広告のベストプラクティス
インスタグラムは画像共有サイトとしてスタートしましたが、海外ユーザーの多くはVineのような動画共有機能を望んでいました。2013年に動画機能が追加されると、瞬く間にユーザーに受け入れられ、機能が追加された24時間以内に500万本以上の動画がアップロードされました。動画はインスタグラムユーザーに好まれる傾向があり、約70%のユーザーが、毎日動画を見ていると言われています。また、メッセージを動きで伝えられるため、ユーザーが内容を素早く解消できるコンテンツという特徴があるため、動画広告は効果的な広告形態と言えるでしょう。
動画の作成というと、高額な設備や、人員などが必要だと思われがちですが、スマートフォン一つで作成できるものであっても十分機能するので、挑戦してみることをおすすめします。
インスタグラム動画広告の長さは最大で2分です。推奨される動画の長さは、60秒以下と言われています。短すぎるとユーザーにメッセージが伝わりにくく、長すぎると最後まで見てもらえる可能性が低くなります。
ユーザーは「最初の数秒」で、その動画を視聴するかどうか判断すると言われています。動画開始数秒でユーザーを惹きつけることに成功したら、次は、動画開始10秒で「製品・ブランド・ロゴ・サービス」を紹介し、何のための動画なのかをユーザーに伝えるようにしましょう。製品の紹介を後出しにすると、ユーザーは製品を確認する前に動画の視聴をやめてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
インスタグラムストーリーズに投稿するビデオ広告の適切な長さは、カルーセル形式を除いて15秒が最長となります。カルーセル形式を使えば、最大10スライド、最長120秒まで選択することができます。
基本的にユーザーはモバイル端末でインスタグラムを利用しています。インスタグラムインサイトによると、ストーリーの60%は音声付で視聴されているそうです。言い換えれば、40%は音声なしで視聴されているという事になります。(ちなみにFacebook動画の85%は音声なしで視聴されているそうです。)聴覚に障害のある人でも広告を理解できるなどの配慮も含め、一人でも多くのユーザーにアプローチが可能になります。また、Facebookの調査によると、キャプション付きの動画は平均視聴時間を12%増加させるという結果も出ています。
動画広告に限らず、どの広告フォームを使う場合であっても、動画広告を配置する際はキャプションの追加を忘れないようにしましょう。メッセージングの効果性も大幅に向上させることが出来るでしょう。
インスタグラム広告用に制作する全ての動画には、CTA(行動を促すフレーズ)を必ず含めましょう。長い動画の場合には、動画の中盤と終盤の2か所に配置しましょう。
- 横向きビデオ:600 x 315
- 正方形のビデオのサイズ:600 x 600
- 垂直ビデオのサイズ:600 x 750
- アスペクト比:16:9
- 正方形のアスペクト比:1:1
- 垂直のアスペクト比:4:5
- ファイルサイズ:最大4GB
- フォーマット:MP4を推奨
- 長さ:最大120秒
Facebook広告マネージャーを利用すると、動画をよりクリエイティブに仕上げることができるます。たとえば、アドマネージャーで動画をスキャンすると、ほんの2,3秒でキャプションをつけることが可能です。または、自分でSRTやSubRipのサブタイトルファイルをアップロードすることもできます。Facebookでキャプション付きの動画を作成し、インスタグラムに保存し投稿することが出来るのです。
- ビデオ広告は、ブランドのイメージやメッセージが込められているものを作成する
- 動画開始から数秒でユーザーを惹きつける
- 動画の最初の10秒間に、必要なもの(製品やブランド、サービスなど)を盛り込むようにする
- カルーセル広告は、Instagramストーリーで作成する
- ビデオコンテンツには必ずキャプションを追加する
「フィード」 と 「発見タブ」ベストプラクティス
「フィード」と「発見タブ」に広告を掲載する場合は、広告キャッチコピーが成功のカギを握ります。ほとんどのユーザーがモバイル端末から視聴するため、表示される文字数は限られているためキャッチコピーは端的でいて、商品やサービスを明確に表現できる言葉を選びましょう。
ストーリー広告のベストプラクティス
2016年8月のサービス開始いらい、ストーリーの人気は爆発的に高まり、現在は5億人以上が毎日利用しています。ストーリーは24時間後に消え、縦長画面に最適化され、フィード内のコンテンツとは大きく異なります。一部のインスタグラムユーザーはストーリーを好み、事実上フィードを完全に避けているユーザーさえ存在します。
ストーリーに広告を掲載する場合は、自動プレースメントの利用を検討しましょう。一つ注意するのは、動画が適切に表示されるよう調節するという点です。プレースメント編集機能で、サイズの変更や調整が可能です。
ストーリー広告のアンケート機能は、ストーリー広告の配置を選択したときに限って利用することが出来ます。アンケート機能は、ターゲットとするオーディエンスを広告に惹きつけ、目標達成に有効な手段です。ぜひ、積極的に活用していきましょう。
最後にストーリー広告で、カルーセルを活用する場合をご紹介します。カルーセル広告は、より長いストーリーを伝えたり、同じラインで複数の製品を取り上げたりするのに最適な方法です。カルーセルカードに行動を促すCTAを設置することで、より効果的にユーザーを誘導することにつながります。さまざまな動画を投稿してテストを繰り返し、より効果的なものを見つけることがポイントになります。
まとめ
インスタグラム広告のベストプラクティスについてご紹介しました。世界にユーザーを持つインスタグラムは、海外展開を考えている際に、非常に強力な広告ツールになります。自社のビジネス目標に最適な方法を見つけ、Instagram広告の効果をテストしながら把握し、ベストプラクティスを重ねていくことで、効果的な広告スタイルを発見できるのではないでしょうか?
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吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。