LinkedInアナリティクス活用法
~海外BtoBマーケティングを定量的に最適化!~
海外B2B企業の間で爆発的に人気を伸ばしているソーシャルメディア「LinkedIn」。
LinkedInには世界中の200以上の国と地域に7億5000万人のユーザーが存在しており、SNS戦略に必要不可欠な重要チャネルの1つとして、世界中の多くのB2B企業が活用し始めています。
そのなかでも「LinkedInアナリティクス」を効果的に活用することで、自社が実施するLinkedInマーケティング施策における「目標達成に向けた進捗状況を定量的に分析し、何が機能していて、どこに原因があるか」などマーケティング施策を定量分析・改善することができるようになります。
今回はLinkedInマーケティングを定量的に改善するための「LinkedInアナリティクス」活用法を詳しくご紹介します。
LinkedIn アナリティクスの重要とは?
「LinkedIn アナリティクス」、とりわけ同ツール内の指標を理解して運用を行うことで、LinkedInにおける「自社ページのパフォーマンス」と「投稿するコンテンツパフォーマンス」を測定することができます。FacebookやInstagram等その他のソーシャルメディアの運用と同様、LinkedInアナリティクス上の指標によって、自社で実施している戦略が機能しているのか、どんな施策が成果を上げているかなどを数値として把握することが可能になります。
- 何が起こったか知ることができる(過去の原因究明)
- 何が起こっているかを理解する(現状の把握)
- 何が起こるかを予測する(未来の予測)
- 注力ポイントの最大化と予算の合理化
LinedInアナリティクスはどこで確認できる?
LinkedInの効果分析を行うには、LinkedInに実装されているアナリティクス機能、または外部のソーシャルメディア管理ツールを追加することで効果を把握することができます。複数のソーシャルメディアを同時に運用している場合は、ソーシャルメディア管理ツールを導入することをおススメしています。
LinkedInに実装されているアナリティクス機能を利用する場合は、企業ページが必要になります。また、アナリティクス機能にアクセスできるのは「管理者のみ」ですので、注意しましょう。
まずは、LinkedInプロフィールにログインし、管理しているLinkedIn企業ページを開きましょう。次に、画面左上のメニューバーの部分に「Analytics」のドロップダウンに表示される「Visitors・Updates・Followers」の3つをそれぞれみていきます。
「LinedInアナリティクス」把握しておくべき機能・指標とは?
Visitors(訪問者)
このセクションでは、LinkedInの「企業ページを訪れた人」についてのインサイトの抽出が可能です。ビジターセクションからは訪問者の属性を利用して、どのような人が企業ページを閲覧しているかを正確に把握しましょう。
ビジターセクションでは以下の指標を追跡することができます。
- ページビュー/Page Views:指定した日数の範囲内で、企業ページが何回閲覧されたかの閲覧数を表示しています。企業ページの総閲覧数です。
- ユニークビジター数/Unique Visitors:ページを訪れた人の数を表示しています。同一ユーザーによる複数回の訪問は「1」とカウントされます。
- 人口統計データ/Visitor Demographics:企業ページを訪問した人の「職種・企業規模・ポジション・国・位置」の内訳を確認することができます。
ページを閲覧してくれている人の属性とフォロワーの属性はマッチしていますか? フォロワーがどのような属性を持っているかを理解したうえで、より関連性の高いコンテンツを投稿することで、ページ訪問者がファンになってくれる可能性がより高まります。
Updates (更新情報)
このセクションでは企業ページで行われた「コンテンツ投稿、情報更新」によってどのような効果が得られたかを把握することができます。
Updatesセクションからは以下の指標を抽出することができます。
- 更新タイトル / Update Title :「更新されたコンテンツのタイトル」が表示されます。個別のパフォーマンスを把握するのに役立ちます。
- 投稿者 / Posted By:「誰が投稿したか」が表示されます。
- 作成日 / Created:「投稿日」が表示されます。
- インプレッション / Impressions:「投稿したコンテンツが表示された回数」です。同一ユーザーに複数回表示されてもその数はカウントされます。
- クリック数 / Clicks :「企業名、企業ロゴ、投稿コンテンツがクリックされた回数」です。
- クリック率 / CTR(Click Through Rate):「表示回数に対してクリックされた割合」を指します。総クリック数を総インプレッション数で割った値です。
- コメント / Comments:「投稿に寄せられたコメントの総数」です。個別の投稿に対するコメント数の内訳も確認することができます。
- 共有 / Share:「投稿に対して行われたシェア数の合計」です。個別の投稿に対するシェア数の内訳も確認することができます。
- エンゲージメント率 / Engagement Rate:「”クリック数、いいね数、コメント数、シェア数、フォロー数の合計”をインプレッション数で割った値」です。
- 動画再生回数 / Video Views :「3秒以上動画を視聴した人の数、または、CTAをクリックした人の数」です。
このセクションで最も注視する必要がある指標は「インプレッション」「クリック率」「エンゲージメント率」です。
「インプレッション数」はユーザーにコンテンツが表示された回数の合計です。フォロワーだけでなく潜在的な顧客にどれだけリーチできているかを把握する重要な指標として、長期的に把握しておきましょう。
「クリック率」はクリック数をインプレッション数で割ったものです。つまり投稿を見てクリックした人の割合であり、そのコンテンツは視聴者の共感を得たコンテンツということになります。
また、「エンゲージメント率」もコンテンツの質と関連しています。クリック率やエンゲージメント率を把握することで「パフォーマンスが高いコンテンツ⇔低いコンテンツ」の傾向を見つけ出し、魅力的なコンテンツ作りに役立てることができます。
Followers(フォロワー)
このセクションでは企業ページをフォローしてくれている人やコンテンツや更新情報にアクセスした人に関する指標を確認することができます。どのような人が企業ページをフォローしているかなどの属性や、フォロワーの増加傾向などを把握することができます。
フォロワーセクションは以下の指標を追跡することができます。
- フォロワー総数 / Total Followes:「これまで獲得してきた総フォロワー数の合計数」です。
- 新規フォロワー / New Followers:「過去30日で獲得した新規フォロワー数」です。
- オーガニックフォロワー/ Organic Followers :「広告費なしで獲得したフォロワー数」です。
- 有料広告獲得フォロワー / Sponsord Followers:「有料広告キャンペーン経由で獲得したフォロワー数」です。
- フォロワーの人口統計 / Follower Demographics:「訪問者の属性と同様、フォロワーの属性」を把握することができます。ここではフォロワーの所在地・企業規模・業界・職種などを確認することができます。
御社のLinkedInアカウントでは、時間の経過とともに、どのようにフォロワー数に変化があったでしょうか?
「訪問者/ Visitor」と同様に「フォロワー/ Followers」の属性を把握することで、過去のコンテンツがなぜコンバージョンへ結びついたか、有料広告やその他のターゲットとなる市場のセグメント分析が目標達成に繋がっているかなどを把握することができます。
まとめ
LinkedInアナリティクスを活用してデータを正確に分析することは、LinkedInを活用した海外向けB2Bマーケティングを行うためには必要不可欠です。ただ単純にLinkedInにコンテンツを投稿するだけでなく、さまざまな指標を利用してLinkedIn企業アカウントを最適化し、海外ユーザーの心に響くコンテンツ運用を実施しましょう。
的確なターゲットに正確にアプローチできるLinkedInは、海外ユーザーに対してオンライン上で商品やブランドを宣伝するための、非常にポテンシャルの高いSNSプラットフォームです。データ分析とあわせた「海外向けLinkedIn運用」にご興味がありましたら、弊社にぜひお申し付けください。
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。