旅行客に人気の「中国・台湾・日本の観光スポット」【2019年版】
インバウンドという言葉が当たり前のように用いられるようになった昨今において、海外からの旅行客はもはや珍しい存在ではなくなってきています。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックによって日本を訪れる外国人の人数はますます増えるに違いありませんが、彼らはどういった場所を積極的に訪れようとするのでしょうか。以下では、英語圏や中国圏から訪れる観光客に人気の国内と中国や台湾の観光スポットについて見ていくことにしましょう。
日本国内の5つのベストディスティネーションとは?
外国人旅行者にとって、来日時に観光に訪れたいスポットは、日本の歴史や文化を感じられる場所です。そのような場所の一つとして挙げることができるのが、794年に平安京に遷都されて以降、明治になるまで長らく都が置かれていた京都です。
この京都には、室町時代に建立された鹿苑寺金閣や慈照寺銀閣のように、単に文化を体感できるだけでなく、写真を撮ってインスタグラムなどのSNSに掲載すると見栄えのする建築物が多く存在していることから、特に若者を中心に訪問する人々が後を絶ちません。
また、京都と同じく都が置かれていた奈良も人気の観光スポットとなっています。
こちらには、東大寺や興福寺など、京都よりもさらに長い歴史を有する寺社仏閣が数多く存在しており、特に東大寺の大仏や法隆寺の夢殿などは海外にはない日本独自の建築物として、外国人観光客の間でも広く知られています。また、これらの施設では、外国人向けに多言語での案内にも対応していますので、英語圏や中国語圏からの旅行者にとっても非常に訪れやすい場所となっています。
国内のベストディスティネーションの3番目は、東京にある浅草です。
ここが外国人観光客にとって人気である理由は、都内にあるというアクセスの良さに加えて、浅草寺やその門前町の雰囲気を体感することで日本の文化に触れることができ、かつ安価で美味しいレストランが周辺に点在しているためです。京都や奈良まで足を運ぶ時間がないような場合に、都内近郊で日本文化を満喫することができる浅草は、外国人たちにとって貴重な場所であるということができるでしょう。
さらに、4番目に紹介するのは富士山です。
言わずと知れた日本で最高峰の山ですが、その美しい形状は世界でも無二の存在となっており、日本の象徴として多くの観光客が訪れることを希望しています。十分な準備をしないままに山頂まで登頂することは容易ではありませんが、中腹までは車で行くことができることから、雰囲気だけでも楽しみたいという外国人でにぎわいを見せています。
最後の5番目に取り上げるのは、北海道のトマムです。
ここまでに紹介した4か所のスポットと異なり、トマムは良質な雪が降る場所であることから、主に南半球からスキー客が多く訪れています。古くからスキー場が整備されていたエリアだけに、もともと存在していた施設を活用して外国人がリラックスして滞在できる環境が整えられているのも人気の一因となっています。
中国国内の3つのベストディスティネーションとは?
日本を訪れるインバウンドの旅行客の中には、ついでに周辺の中国や台湾に立ち寄って観光して回るという人も多く存在しています。
そこで、ここからは彼らの間で人気のある中国のベストディスティネーションを3つ取り上げて見ていくことにしましょう。まず、中国でももっとも人気の観光スポットとなっているのが香港です。東京から飛行機でわずか4時間ほどで行くことができるというアクセスの良さに加え、世界でも有数の高層ビル街でありながらも、周辺には庶民的な屋台が軒を並べているというギャップが外国人の目には新鮮に映るようです。
また、2番目に取り上げるのは中国第二の都市である上海です。急速に経済発展を遂げる中国を代表する都市であり、万国博覧会が開催されたことで世界的に知名度が高まりました。ディズニーランドもありますので、家族連れの旅行客には特に人気のある旅行先となっています。なかには、東京ディズニーランドと上海ディズニーランドの両方で遊んで帰るという熱烈なディズニーファンも存在するようです。
インバウンドの旅行客に人気の中国の観光スポットの3つ目は、マカオです。かつてはポルトガルの租界であったこの地には、東洋でも有数の規模を誇るカジノが設けられており、一獲千金を狙う旅行客たちで日々盛り上がりを見せています。エキゾチックな雰囲気で食事を楽しめるレストランも多くあり、香港からも距離が近いことから、ついでに訪れるという旅行者も数多くいます。
台湾における2つのベストディスティネーションとは?
では中国と並んで外国人観光客に人気の旅行先である台湾におけるベストディスティネーションについて最後に見ておくことにしましょう。台湾は、それほど広くはありませんが、その中でも旅行先として人気なのはやはり行政府が置かれている台北でしょう。故宮博物館をはじめとして中国の文化を今に伝える施設が多く存在することに加え、非常に治安がよく街の人々もフレンドリーですので、安心して観光に訪れることができるエリアとなっています。
また、台北と並んで人気の観光スポットとなっているのが、南部の高雄です。日本からの直行便が存在していることに加え、 六合夜市や瑞豊夜市などがある台湾有数の美食エリアですので、グルメな観光客であればぜひとも訪れる価値のある場所といえるでしょう。
「日本と周辺国の人気観光スポット」を踏まえて、的確なインバウンド対策を
以上で見てきたように、インバウンドの旅行者にとって、日本国内では京都や奈良、浅草といった日本文化を体感することができるエリアや、富士山やトマムのように自国にはない自然を楽しむことができるエリアが人気の観光スポットとなっています。
それに対して、中国や台湾では、香港や上海、台北といった国を代表する都市に人気が集中していいます。このことから、アジアのベストディスティネーションのトップ10といっても、日本国内とその他アジアの国とでは人気の場所の傾向が異なっていることが分かるのではないでしょうか。
参考: https://www.tripadvisor.jp/TravelersChoice
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。