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2025年03月28日

海外向けLinkedIn広告配信【完全ガイド】
~アカウント開設から広告運用までLinkedIn広告戦略~

LinkedInで広告配信しよう! ~超簡単・企業ページ開設から広告出稿・配信まで~

ビジネス特化型ソーシャルメディア「LinkedIn」。

全世界でユーザー数は、10億人を超えました。しかし、日本ユーザーは2025年になっても約400万人ほどしかおらず、効果的にLinkedInを活用している企業はまだ多くないのが現状です。

日本ではまだ「英語・転職」のイメージが強く、「ハードルが高い!」「ビジネスに親和性はあるの?」など、疑問に思われている方も多いLinkedInですが、海外では「信頼性が高い・ビジネスに親和性が高い」と、多くのユーザーや企業が積極的にLinkedInを活用しています。

そこで今回は、成長著しいLinkedInを海外向けビジネスに効果的に活用するために「企業ページの開設から広告配信まで」を詳しくご紹介します。今後、LinkedInを活用した海外向けマーケティングに興味のあるマーケターは必見です。

目次

 

2025年はビジネス活用したい!「LinkedInとは?」

Linkedin統計データ 2022 KV

LinkedInは転職やビジネスに特化したグローバルなソーシャル・ネットワーキングサービスです。

個人ユーザーは、ビジネスにおける人脈づくりや新たなキャリアチャンスを求めて、近況や仕事に関する経験を発信したり、業界の最新動向などの情報収集を行っています。一方、企業ユーザーにとっては、優秀な人材へのアプローチできる「採用ツール」として、また自社の商品やサービスについて発信できるマーケティングプラットフォームとして活用されています。
そのため、海外では「個人・企業問わず、ビジネスに関心の高いユーザー が、活発に交流する場」として高い人気を誇っています。

2003年からサービス提供を開始したLinkedInは、2016年には Microsoft によって買収されました。他のSNSと比べてユーザー数の伸びは緩やかな成長ではありましたが、長年にわたり着実にユーザー数を伸ばしており、2025年3月現在で10億人を突破しました(2025年3月)。現在世界 200以上の国や地域で、28言語に対応する世界最大級のビジネスSNSとして成長を続けています。

LinkedIn成長の軌跡

現在、LinkedInは10億人を超えるユーザーを擁する、世界最大のビジネス特化型ソーシャルメディアです。10億人を超えるユーザー数を誇るソーシャルメディアと言えば、「Instagram」と同等のユーザー規模です。FacebookやTikTokのように、爆発的にユーザー数が伸びたSNSとは異なり、緩やかではあるものの毎年着実にユーザー数が増えてきているのがLinkedInです。

2009年から2024年、LinkedInユーザーの推移

LinkedInの親会社Microsoft社の2023年~2024年における決算レポートでもわかるように、LinkedInビジネスは増益を続け、会員数も2年以上連続増加しています。つまり、業績・人気ともに好調であることが伺えます。近年、FacebookやYoutubeといったメインプラットフォームはユーザーの新規獲得が鈍化しているかな、LinkedInの成長率は注目すべきポイントと言えるでしょう。

 

LinkedInを海外マーケティングに活用するべき理由

LinkedIn広告活用術 LinkedInを活用すべき理由

近年企業がLinkedInを活発に活用し始めた理由として、以下の4点があげられます。

  • ビジネスに興味関心の高いユーザーが群を抜いて多い
  • 広告運用で活用できるユーザー情報が正確
  • LinkedInならではの優れたターゲティングセグメント
  • 利用目的が他のSNSとは異なる!

ひとつずつ見ていきましょう。

ビジネスに興味関心の高いユーザーが群を抜いて多い

LinkedInが他のソーシャルメディアと違う大きな特徴の1つは、やはり「ビジネスユーザーが多い」という部分ではないでしょうか。LinkedInユーザーは、経営者、管理職、専門職などビジネスに関心の高い層が大部分を占めています。

現在、6500万人以上のビジネス上の意思決定者がLinkedInを利用しており、すでにに世界中の5700万社以上の企業がLinkedInの企業アカウントを開設して運用を行っています。これは他のソーシャルメディアと比較しても、圧倒的に高い比率を保っています。

活用できるユーザー情報が正確

LinkedInは転職・採用プラットフォームとして活用されているため、他のソーシャルメディアと比較しても、ユーザー情報の正確性において圧倒的な強みを持っています。

LinkedInでは「実名登録制」が採用されているため、ユーザーは自身の顔写真、学歴、職務経歴、スキルなどをプロフィールに登録する必要があります。ユーザーは自身のキャリアやスキルをアピールするために、詳細なプロフィール情報を登録します。そため、ターゲットとなる顧客層のニーズや興味関心などを把握しやすい傾向にあります。

LinkedInならではの優れたターゲティングセグメント

LinkedIn広告では「転職プラットフォーム」という特性を生かし、他のSNSにはない、優れたターゲティングが提供されています。そのため、狙ったターゲットオーディエンスへの無駄のないアプローチを可能にします。

欧米圏などでは、ビジネスの場における名刺交換のような感覚で「LinkedInアカウントを交換し合う」という使われ方もしています。このようなLinkedInの文化的浸透性も背景となって、ユーザーの登録情報が正確である点、その登録情報を活用したターゲティングが可能な部分も、ほかのSNSにはないLinkedInの大きな特徴です。

利用目的が他のSNSとは異なる!

FacebookやTwitterの利用目的は「楽しむため・友人との交流」といった”娯楽目的”であるのに対し、LinkedInを利用する目的は「新しい機会を得たい・専門家から学びたい」といった、”ビジネスに対する意欲的なマインドセット”が備わっています。

ユーザーは「情報収集」や「人脈構築」の目的でLinkedInを活用するため他のSNSと比較しても高いエンゲージメント率を誇ることもLinkedInの大きな特徴の1つです。ビジネス上の意思決定者がプラットフォームに多く、平均的なウェブユーザーの2倍の購買力があり、コンバージョンに至る可能性が他のプラットフォームより6倍も高いことが報告されています。

 

LinkedIn広告配信前に知っておくべきこと

dot logo キャンペーン目的を明確にする

LinkedIn広告では、マーケティングキャンペーンの目的を以下から選択することができます。自社に最適な広告配信を実施するために、キャンペーンの目的を明確にして、最適な目標を選択しましょう。

認 知 度

    • ブランド認知の向上:製品・サービス・企業など、より多くの認知獲得を目指す

関 心 度

    • ウェブサイト訪問:広告をクリックする可能性が高いユーザーへ表示され、ウェブサイトやLP、その他のURLへの流入を促す
    • エンゲージメント:いいね・コメント・シェア・企業ページフォロー・企業ページへのクリックなど、エンゲージメントを高める
    • 動画視聴:より多くのユーザーに動画の視聴を促す

コンバージョン

    • リード獲得:広告をクリックしたユーザーをLinkedInプロフィールデータが入力されたリード獲得フォームへと遷移させる
    • ウェブサイトコンバージョン:ウェブサイト上のリードを追跡し、定義したアクションを推奨する
    • 求人応募者:求人広告を閲覧・クリックする可能性の高いユーザーに広告が表示され、多くの応募者の獲得を目指す

dot logo LinkedInの優れたターゲティング機能を理解する

LinkedIn広告の最大の特徴は、「詳細なターゲティング配信」が可能な点です。
LinkedInユーザーは自身のプロフィールに、職務経歴や保有スキルなどのビジネスに関する情報を詳細に入力しています。こうしたデータをもとにターゲティングを行うことで、他のSNSでは難しい精度の高い広告配信が可能となり、LinkedInならではの強みとなっています。

dot logo 広告フォーマットを理解する

LinkedIn広告で利用できる広告フォーマットは、選択するキャンペーン目的によって利用可能な広告フォーマットが異なります。

一つのキャンペーンに対して使用できる広告フォーマットは一つだけ。最適な広告フォーマットを選ぶことで、自社のターゲットに最適な形式でアプローチが可能になります。

キャンペーンの目的と利用できる広告フォーマットはこちらからご確認ください。

 

LinkedIn企業ページを開設して広告配信するまで

LinkedIn広告を配信する!企業ページ開設から広告配信まで

早速、LinkedIn広告を始めるまでの手順をステップバイステップで解説していきます。

LinkedIn広告を配信するためには、LinkedInの企業ページが必要となるため、まずは企業ページの作り方をご説明いたします。とはいえ、LinkedInの企業ページの開設はわずか数ステップで完了するため心配は無用です。
LinkedInの企業ページの開設には、まず個人アカウントの作成が必須になります。個人ページを開設していない方は、個人アカウント開設してから以下の手続きに進みます。

ここでは①企業ページの開設、②広告アカウントの開設、③広告の配信手順の順番でご紹介していきます。

Step1: 企業ページの開設

LinkedIn個人アカウントにログインします。ホーム画面右上の「その他」をクリックします。

LinkedIn広告のいろは

 

②クリックすると表示される右帯下部より「会社ページを作成+」をクリックします。

LinkedIn広告のいろは

 

③ 作成するページの種類を、「会社・プロモーションページ・教育機関」の中から選択します。

④「会社ページ名・アイコン・会社概要・プロフィール」など必要な情報を入力します。必要項目を入力したら、チェックボックスに✓を入れて、「ページを作成」をクリックします。

⑤「ページの作成を開始しましょう」をクリックして、企業ページを完成させます。

たったこれだけで会社ページの作成が完了です👏

 


Step2:広告アカウントの開設

企業ページのセットアップが完了したら、次に広告配信用の広告アカウントを開設します。

LinkedInに広告を掲載するには、「キャンペーンマネージャー」で「LinkedIn広告アカウント」を作成する必要があります。広告アカウントを作成することで、アカウントマネージャー・請求責任者のアクセス権限が自動的に付与され、他のメンバーを広告アカウントに追加することが出来るようになります。

① 広告アカウントの開設を行います。個人アカウントにログインし、【その他】を選択し「広告掲載」をクリックします。

LinkedIn企業ページの作り方2022

 

②「アカウント名」を追加し、支払い通貨を選択して、企業ページを関連付けましょう。支払い通貨や企業ページはアカウント作成後に変更することが出来ないので注意しましょう。

画面インストラクションに従って、広告アカウントと企業ページとの紐づけが完了したら、広告アカウントの開設は完了です。

広告アカウントの開設が完了したら、その広告アカウントに紐づく計測タグの発行が出来るようになります。広告施策の放置にならないよう、必ず計測タグを発行して広告の効果測定を行いましょう。

 


Step3: LinkedIn広告の配信手順

LinkedIn広告の管理ツールであるキャンペーンマネージャーを使い、LinkedIn広告のキャンペーンを作成・公開・効果測定を実施します。LinkedIn広告は200以上の国や地域に28か国でアプローチすることが可能です。

広告配信手順は以下の9つのステップで進めていきます。

Step1 : 新規キャンペーンを作成
Step2: グループに割り当てる
Step3: キャンペーンの目的・広告フォーマットを設定
Step4: ターゲットオーディエンスの設定
Step5: 入札単価・予算・スケジュールの設定
Step6: クリエイティブ作成
Step7: 配信開始スタート!
Step8: 分析
Step9: 最適化PDCA flame- logo

タグのWebページへの埋め込みと並行して、広告キャンペーンの作成と入稿作業を進めていきましょう。キャンペーンを作成するためには、「ターゲットオーディエンス」と「広告素材」の2つが必要となります。また、マーケティング目標をもとに「どの場所」の「どんな人」に「どんなメッセージ」を「どう届ける」のかじっくりと検討しましょう。

 

あとは、入稿した広告素材の媒体審査が通れば、晴れて広告配信が開始できる状態となります👏

 

LinkedIn広告配信後の最適化

LinkedIn広告は、他のSNS広告と比べてCPCが高い傾向があります。広告配信後は自動運用でお任せするだけでは、「あまり成果を得られなかった!」という結果になりかねません。

市場分析を基に適切な入札戦略を策定し、広告のパフォーマンスを継続的に分析・改善し、最適な予算配分を見極めることが大切です。継続的なパフォーマンス分析を行い、最適化のためのデータを蓄積しましょう。

ある程度データが蓄積できてから、自動化に切り替えるのがポイントです㊙

 

さいごに

LinkedInは海外向けBtoBマーケティングにおいて、もはや欠かせないプラットフォームへと成長しています。世界中の幹部マーケターの91%が「LinkedInが質の高いコンテンツを見つける最高の場所だ」と評価しています。海外向けBtoBマーケティングを実施するなら、この理想的な場を使わないという選択肢はありません。

「まずは、話を聞いてみたい」「LinkedIn施策を実施しているが効果が出ない」など、ぜひ、お気軽にご相談ください。

以下のホワイトペーパーでは、LinkedInのアカウント運用から広告運用までのノウハウを惜しむことなく凝縮しました。少しでもご興味がある方は、まずはホワイトペーパーをダウンロードしてみてください!

ホワイトペーパー_LinkedIn入門ガイド

 

吉田 真帆

吉田 真帆 マーケティング部 プランナー

コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括。オーストラリアの永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本8年を経て、現在はシンガポールからフルリモート3年目。