インスタグラム「リール(Reels)」とは?
基本の使い方から効果的なビジネス活用法まで!
2010年、写真共有のみ特化したサービスとしてリリースされたインスタグラムですが、2012年にFacebookに買収され、現在は月間アクティブアカウント数は10億人以上、1日のアクティブユーザー数は5億以上を誇る、世界中で人気を集める巨大SNSプラットフォームへと成長しました。
単なる写真の共有プラットフォームではなく、オンラインを通じた広告やセールスツールとしても認知されるようになり、2019年にインスタグラム広告に費やされた費用は200億ドルに上っていると言われており、この額は、なんと!動画共有プラットフォームYouTubeに勝っています。
2020年インスタグラムに新機能「リール/ Reels」が追加されました。今回は「リール」機能やビジネスへの活用方法などを、ご紹介いたします。
インスタグラム新機能 「リール」 とは?
「リール」は、インスタグラム上で短い動画を作成・編集・投稿できる機能です。
2019年からプロジェクトがスタートし、ブラジルやフランス、インドなどでテストを繰り返し、待望のリリースとなりました。リールに投稿した動画は、ストーリーズと同じように、投稿した後24時間以内に消えてしまうという特徴がありました。作成した動画がすぐに見えなくなってしまうのは惜しいという声が多く、正式にリリースする前に一部修正され公開に至っています(24時間以内に動画が消える機能は残されています)。こうして2020年8月に公式に登場した「リール」は、誰でも手軽に動画を投稿できるツールとして、世界中の企業からも注目を集めています。
「リール」は、インスタグラム内の機能(録音、特殊効果、テキスト、ステッカーなど)を使い、ショート動画を制作することができます。動画の長さは3秒~15秒ほどの動画に仕上げ、専用のステッカーを付けることで、他のユーザーと動画の共有が可能になります。
またこの機能はモバイル専用で、投稿するとプロフィールのリールギャラリーやストーリー、さらにフィードにアップロードが可能になります。アップロードした動画は検索ページにも表示されるので、動画が注目される可能性は多いにあります。
「リール」の作成方法
- リールを使うには、ストーリーズのカメラから「リール」をクリックして、リールにアクセスします。
- リールの作成方法は「録画ボタンを押し続けて録画する」か、「カメラロールからビデオ画像をアップロードする」か2つの方法があります。
- 断片的な映像をつなげることや一連の映像を録画することも可能です。
「リール」を活用する上での注意点
リールをビジネスに活用する場合、投稿するコンテンツ対して戦略的な目的を持たせて、目的にそった内容の動画を作成する必要があります。また、「リール」を制作する場合は以下の点に注意する必要があるでしょう。
- リールを見ている人のほとんどが、キャプション、特に長いキャプションを読まないと言われています。投稿に行動を促すフレーズCTA)や、重要なポイントがある場合は視聴者が視聴できるように、音声と動画のテキストオーバーレイに含まれるようにしましょう。
- リールを表示する場合に、プログレスバーがないので、リールの長さは視覚的にわかりません。
- リールを視聴する場合、一時停止はできますが、巻き戻しや早送りはできません。巻き戻しや早送りをしたい場合は、再度ビデオを再生させる必要があります。
- 作成したリールは、アップロード後にキャプションを編集することはできません。文字の入力ミスや編集が必要な場合は、ビデオを削除し、再度アップロードする必要があります。
- プレビューには1行のテキストしか表示されないので、長いキャプションやCTAには不向きです。
「リール」vs TikTok 機能との違いとは?
リールは誕生した当初から、TikTokのライバルとして位置づけられていました。両者には、短い動画を気軽に投稿するプラットフォームという共通点はありますが、いくつかの点で違いがあります。
リールは15秒以下の動画のみ投稿できますが、TikTokは最長1分間の動画の投稿が可能です。TikTokに投稿した動画は、消えずに残りますが、リールの場合はストーリーズに共有されると、24時間で消えてしまいます。ただし、動画をフィードにすると、TikTokと同じように残すことが可能となります。
TikTokの場合、TikTok自身がプラットフォームになっていますが、リールは、Instagram内の機能になり、Instagramにある他の機能と連携させることが可能です。
「リール」をビジネス活用!<海外事例>
リールに動画を投稿することは誰でもできますが、ビジネス目的で投稿する場合は、一人でも多くのユーザーを惹きつけるために、魅力的なコンテンツを投稿することが不可欠です。では、実際どのようなコンテンツを制作する必要があるのでしょうか?いくつかのビジネス活用で成功した海外事例を見てみましょう。
TikTokビデオを再利用する(ColourPop Cosmetics)
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フォロワー数969.1万人を抱えるColourPop Cosmeticsは、TikTokで公開しているコンテンツを、リールに再投稿することで、インスタグラム上の視聴者を増やすことに成功しました。
2つのプラットフォームを利用することで、より多くの視聴者にアプローチすることが可能になり、フォロワーを増やす機会を作ります。ColourPop Cosmeticsでは、単に動画を再利用しているだけでなく、リールのフォロワー向けに、新しいタイプのコンテンツlも公開しています。
教育コンテンツを共有する( Rena Awada / healthyfitnessmeals)
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パンケーキを10分で作る秘訣やスカートをスタイリングする方法など、教育コンテンツを数多くリールに投稿しているのが、フォロワー数350.4万人を誇る「Healthy Fitness Meals」です。
オーナーのRena Awadaは、リールに、おいしくてヘルシーなレシピを投稿していますが、限られた時間の中で、メッセージをわかやすくシンプルに伝えています。
商品紹介として活用する(Coffee Over Cardio)
所品の機能を強調し、それを購入するメリットを共有しましょう。また、ブランドや商品のストーリーを伝えたり、製品レビューを盛り上げたり、今後のリリースへの期待感を高めたりするのにも最適に活用できます。
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会社の裏側を共有する( Pat Flynn )
ポットキャスターとして活躍する、Pat Flynnは、Instagramリールで、配信をスタートする直前のナーバスな心理を上手く表現し、視聴者から多くの支持を得ることに成功しました。ポットキャスト界で第一人者として活躍する彼でも、このように感じると知って配信や発信をする多くの人は、安心したのではないでしょうか?
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動画はリアルに忠実で、宣伝色を出しすぎないようにしましょう。TikTokで成功した多くのブランドは、完璧であることを諦めて、人間性をみせました。これはリールにも同じことが言えるでしょう。動画の品質よいも、独自性や楽しさを重視し、顧客との信頼性を構築しましょう。ただし、ブランディングを構築するという目的は忘れないようにしましょう。音楽や人物の動きを通して、会社のブランドが持つメッセージが伝わるようにすると、エンゲージメントが高くなる傾向にあるようです!
さいごに
ショート動画が持つ特徴や視聴者が動画を見る目的と、ブランディングのコンセプトとすり合わせ、魅力的なコンテンツを作成することがポイントとなります!
ぜひ、Instagram「リール」をビジネス活用して、海外ユーザーにアプローチしていきましょう。
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。