海外の魅力的なバナー広告事例、8選
~成果を上げるバナーに共通する秘訣を探る~
ディスプレイ広告は、ビジネスのための非常に価値のある投資です。消費者があなたのブランドに親しみを持ち、ブランドを認識するのに役立ち、ディスプレイ広告を使ったリターゲティングは高いROIを持っています。
多くのデジタル広告の溢れる現在において、あなたのデジタル広告をクリックしてもらうためには、視覚に訴え、創造的で説得力のあるコピーライティングや「色」などを効果的に活用し、人々を惹きつける必要があります。
ディスプレイ広告には、バナー広告、テキスト広告、動画広告、動的ディスプレイ広告、レスポンシブ広告など様々な種類が存在します。しかし、どの広告にしても「ゼロ」から魅力的な広告のアイデアを考えだすことは、容易なことではありません。
だからこそ今回は、海外で成功している実際のバナー広告が、なぜ効果的なのかと共に、海外で評価されている魅力的なバナー広告をご紹介します。
バナー広告とは?
バナー広告を簡単に定義すると、バナー広告とはウェブサイト上に表示されるディスプレイ広告の1つであり、オンライン広告上で最も使用されている広告の1つです。
以前、このブログでもご紹介していますが、1994年に世界で初めて作成されてから現在まで数えきれないほどのバナー広告が誕生し、人間の心理に基づいた革新的なバナー広告へと進化し続けてきました。
<AT&T:世界初の広告バナー>
世界中の多くの企業が、大小を問わずバナー広告を使用しており、効果的に上手くデザインされたバナーキャンペーンは、ブランドの認知度を大幅に高め、測定可能であり、企業の収益につながるトラフィックを増加させる可能性があります。また、顧客行動を追跡することによって、さらに効果的にオーディエンスを再ターゲティングすることも可能です。
ディスプレイ広告のメリットの1つは、オンラインで時間を過ごしているときに必ずしも検索している人とは限らない人々の前に表示されるということです。これにより潜在顧客に対してのブランド認知度を高めることができるのです。
広告の効果を最大に引き出すためには?
グローバル市場で広告の効果を最大限に引き出すために、押さえておきたいバナー制作時のポイントをご紹介します。
海外で人気のあるバナーサイズ
Match20neの調査によると、全てのグローバル広告インプレッションの89%は、次の4つのサイズで構成されています。また、グーグルも「高い成果が見込める広告サイズ」や「海外の地域限定の広告サイズ」を公表しているので確認しておきましょう。
テキストを読みやすく
コピーライティング…
少ない単語でブランドを表現する難しい技術が必要です。多くの場合、たくさんの情報をバナーに詰め込みたくなる気持ちもわかりますが、乱雑でまとまりがなくなってしまい、ブランドのイメージを損ねてしまう可能性があります。アメリカで最大の広告出稿を行っているいくつかの企業を見てみましょう。
これらのバナーでは、1文または、2文でメッセージを的確に伝えています。
アニメーションを使う
近年人気のあるアニメーションバナー広告では、広告キャンペーンで貴重な成果を上げています。ただし、これらを活用する最善の方法は「表示が15秒以下で、スープ頻度が最大で3回であること、CTAを組み込むこと」です。無料ツール「Google Web Designer」を活用すると、コーディング不要で専門知識がなくても、HTML5やCSS3、Java Script形式のアニメーションバナーを制作することが可能です。
適切な色を理解する
「色」は、バナーによって伝えるメッセージに特別な表現を加えるものであり、広告にとって非常に重要です。視聴者の感情を呼び起こす色を選択しましょう。「色」は、国によって嗜好性が違うので、海外向けのバナーの場合は特に配慮する必要があります。
「色彩心理と企業ブランドの関係」
~色がもたらす感情の違い~
行動を促すフレーズを明確にする
広告内に、行動を促すフレーズ(CTA)を追加すると、クリック率が向上することは一般的に良く知られています。大胆な色を使いで、目立たせ、言葉を慎重に選択し、適切な場所に配置をしてください。これは、潜在顧客がそれを見て、望ましい行動をとることを促しましょう。
ランディングページが広告と一致している
出稿する広告は、ブランドの一貫性を保つためにブランドガイドラインに厳密に一致する必要があります。ブランドイメージが媒体ごとに変化してしまう場合、ブランド認知度を高めることは難しいでしょう。
最低限「配色・フォント」はランディングページと視覚的に一致している必要があります。また、「メッセージ・トーン・単語の選択」にもブランドの一貫性を保ちましょう。広告からランディングページへのスムーズな移行は、ユーザーエクスペリエンスが向上し顧客とブランドの信頼構築にも役立ちます。
グローバルで評価されるバナー広告クリエイティブ
インターネットの世界でも広告や情報が溢れ、日々多くの情報が右から左へとスライドしていくようになりました。ディスプレイ広告のCTRは広告検索0.46%にまで低下しており、これは検索広告の10分の1という数字です。
しかし、正しいく効果的なバナー広告は、ブランドの認知度を大幅に高めるとともに測定可能であり、企業の収益につながるトラフィックを増加させる可能性があります。
1.New York Times
近年急増している「フェイクニュース」はインターネット上で最も懸念される傾向の1つです。その中で、このNYTによるクリエイティブはニュースプロバイダーとしての立場を明確にしたインパクトのあるバナー広告です。
TwitterやインスタグラムなどSNSから情報を得る時代では、このバナーは信頼できる情報源であることを伝えます。また、CTAの「SEE MY OPTIONS(私の選択肢を見る)」は、素晴らしい効果を生み出すでしょう。トレンドを踏まえた圧巻のバナー広告の1つといえます。
2.Vimeo
ソフトウェア会社のViemoは、アニメーション広告を活用しながら、言葉で人を惹きつけ、魅力的なCTAで顧客を誘導します。
”We also wrote it on the button in case you fogot(あなたが忘れるといけないから、ボタンにも書いときました)”という文章。CTAボタンには「Read more 」や「Click here」などではなく、「 Save 40%」。行動を促すフレーズに完全に焦点を当て、ユニークな方法で人々の心を掴みました。
3.Calloway
アニメーションバナー広告の作成は、通常の静止バナー広告と比較した場合、複雑でコストがかかります。また、画像と組み合わせてアニメーションを効果的に活用するには、アニメーション化された要素が広告のコアメッセージの邪魔にならないようにする必要があります。Callowayの動的バナー広告では、ゴルフクラブとテキストが絶妙なポジショニングに配置され、スムーズな流れでユーザーの注意を引きます。
4.LEXUS
「人の顔」、特に「目」を使って印象的に惹き付けています。「人の顔」は、正しい方法で使用すれば非常に効果的に人々を惹きつける方法の1つです。
<LEXUS>
これは、「自動車販売の広告」ではなく「レクサスの新しい技術革新である、新しいスピーカーシステム」を訴求しています。そのため、この広告をクリックした先のランディングページはサウンドシステムに関わるページへ飛び、動画を活用して効果的に製品をアピールしています。
<LEXUS>
5.Patagonia
巧妙なキャッチフレーズ、ジョーク、大胆な発言は、美しい画像やイラストと同じくらいインパクトがありますが、それが見事に体現されたバナー広告です。
防水性シェル製品をリサイクル素材100%で製造する史上初の企業となった際に「Shell, Yeah!(ついに、やったぜ!)」というコピーと「リサイクルされた防水ジャケット」というわかりやすい説明を組み合わせました。
6.MERRELL
多くの靴販売会社の多くは、白や黒などのシンプルな背景に靴を配置した写真を使うことが多いですが、メルレは背景に「森」を設定しました。
「木々や緑の草、葉」などから、素敵な自然とアウトドアをイメージさせ、人々の憧れも一緒に生み出しています。このバナー広告からは、商品の宣伝だけでなく自然との調和がイメージされ、アウトドアアクティビティへの憧れの感情を刺激します。
商品ではなく、その背景にある「自然」をイメージとして引き出すバナー広告です。
7.Apple
<Apple >
注意を引くために、多くのテキストや説得力のあるキャッチコピーを工夫することよりも、シンプルな方がはるかに優れている場合もあります。このAppleのバナークリエイティブは、余白を十分に活用し、カラフルなカードを強調し、少ない言葉でありながらも、見ている人を惹き付けます。色のコントラストも巧みに使いながら、コピー内の文字を絵文字で置き換えるなど工夫もされています。
8.SEMrush
周りのコンテンツと比較したときに「ひときわ目立つクリエイティブな画像・色」になっており、ユーザーの興味を惹きつけることに成功しています。バナー広告を際立たせるためには、なにも有名なモデルを起用する必要はありません。
色の配色は対照的な配色を選んでいます。テキスト文も「7 Competitor Insights You can get in 30 Minutes(競合7社のインサイトを30分で手に入れよう!)」という顧客の具体的な感情を刺激する文章を使い、ユーザー興味を惹きつける素晴らしいバナー広告です。
まとめ
バナー広告をより魅力的にするためには、「効果的なバナーデザイン」と「重要な原則に従うこと」で成功へ近づくことが出来るでしょう。文章は端的に、キャッチフレーズや単語など短い文や言葉で伝える。そしてユーザー視点に立って、どんなことを求めているのか考えたうえで、魅力的なバナー広告を作成する。
そうして、他のデジタルマーケティング施策と組み合わせ、相互にテストを行いながら、最良の結果へと導きましょう!
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。