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2021年03月30日

【ヘルスケア業界】
魅力的な世界の多言語サイト6選
~GAFAも参入、DX進む巨大市場~

ヘルスケア業界 多言語ウェブサイト8選

ヘルスケア業界は、先進国の多くでGDPの10%以上を占めており、世界の医療費は2022年までに10兆米ドルを超える可能性もあると言われている巨大市場です。国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)のGoal3「Ensure healthy lives and promote well-being for all at all ages /満たされるべき基本的人権・全ての人に健康と福祉を」で提唱されるように、世界が取り組むべきテーマの1つとして「ヘルスケア」が存在しています。

日本国内においても2020年11月に日本経団連が発表した「新成長戦略」において、2030年の日本が目指す未来像を実現するための5つの分野の1つとして「Well-Beingを個別最大化する新たなヘルスケア」を掲げ、日本型Well-Beingモデルとしてのグローバル展開を進め、ヘルスケアを新たな成長産業にすることを掲げています。

これまで「ヘルスケア業界」は閉鎖的な業界の1つとみなされることもありましたが、こうした流れを受けて、ここ数年でGoogle、Amazon、Facebook、Apple — GAFA –などのITテックジャイアントたちが次々に参入しています。

  • Google:2013年、秘密研究機関「X」(旧Google X)を設立し医療分野へ参入
  • Apple:日々の健康状態を把握し、日常生活や身体活動をサポートするApple Watchを発売
  • Amazon:血液の「液体生検」を研究し、病気の症状と比較できるAIを開発
  • Facebook:2019年、「Preventive Health (予防衛生):」というツールを公開、fbユーザーに定期的な健康チェックを促進

 

Googleに加わった人工知能研究の世界的権威であるRay Kurzweil氏は「2030年までに人間はほぼ不滅になる」とも発言しており、今後世界の「ヘルスケア業界」への注目度は高まるばかりです。

このようなGAFAをはじめとするプラットフォーマーが医療業界へ参入することにより、医師を中心とした「医療は医療機関が提供するもの」という常識が覆るとともに、民間サービスとの連携・融合が非常に活発になってきているヘルスケア業界。

今回の記事では、「世界的な業界トレンドやヘルスケア技術の革新」が垣間見える、先進的なグローバルサイトをご紹介します。

 

MAYO CLINIC

https://www.mayoclinic.org/
mayoclinic.crg

メイヨークリニックは、米国でトップの医療センターの1つです。そのグローバルサイトは、「鮮やかな写真、美しくすっきりとしたレイアウト、最新の情報」が含まれており、サイト訪問者に医療情報を的確に伝えることに成功しています。シンプルなデザインであるだけでなく、ADAに準拠したナビゲーション設計がされており、ユーザーが求めている情報に正確に誘導しています。

Website_mayoclinic.crg

高画質な画像とともに、動画を効果的に組込み、情報を正確に届けると共にユーザーとの信頼関係構築に努めていることが伝わってきます。

言語は英語・スペイン語・ポルトガル語・アラビア語・中国語の5か国語が用意されるなど、多言語化によるユニバーサル対応もバッチリです。

 

ProHealthCare

https://www.prohealthcare.org/
Website_ProhealthCare

多くの情報・機能を必要とする複雑な医療機関のグローバルサイトですが、「シンプルでわかりやすいナビゲーション設計」を徹底しています。安心感を伝える高クオリティな画像をヘッダー部分に配置し、適切にCTAボタンを配置することで、サイト訪問者が次に行うべきアクション全てをスムーズに示します。ロケーションファインダの活用やサイト内の検索が最適化されており、使いやすさを追求したウェブサイトと言えるでしょう。

Website_ProhealthCare

「薬学やオンライン診療」など患者の不安を軽減するための医学トピック動画や最新のニュース・セミナー・イベント情報など豊富なコンテンツを提供し、サイト訪問ユーザーとの信頼関係構築に努めています。言語も英語・スペイン語・ドイツ語・中国語など主要言語のほかに、アラビア語・アルバニア語・ラオ語など14言語対応と多言語化もばっちりです。「eHealthcare LeadershipAwards」にてプラチナム賞を受賞しています。

 

Cedars-Sinai Medical Center

https://www.cedars-sinai.org/
Website_Cedars Sinai

Cedars-Sinaiのグローバルサイトには、「情報ポータル、地域の医療ニュース、患者が自ら病気について学ぶことが出来るライブラリー」などウェブコンテンツが豊富に用意されています。患者は健康ライブラリを閲覧して、健康リスクを評価。そのうえで、身体測定値を計算し、健康状態を調査することができます。年々増加するモバイルデバイスからのアクセスにも対応したレスポンシブデザイン化が見事であり、スマホでの閲覧にも適した構造になっています。

また、動画を組み込み、COVID-19に対する病院の取り組みなどを詳細に紹介しています。

Website_Cedars Sinai

また、多言語化という観点からも、外国人向け患者専用サイトが用意されており、アラビア語、ペルシャ語、タガログ語、ロシア語、日本語、中国語など11言語に対応しています。言語の壁を越えて誰でも安心して医療を受けることが出来るメッセージを伝えることに成功しています。

Website_Cedars Sinai外国人向けウェブサイト

 

Massachusetts General Hospital

www.massgeneral.org
Website_massachusetts general hospital

Massachusetts General Hospitalは、アメリカで第1位の研究病院です。US News&WorldReportによって評価される16の専門分野すべてで認められているアメリカで唯一の病院です。そのため、多くの機能を必要とする複雑な医療機関のウェブサイトですが、「シンプルなサイト設計と目に留まるCTA」を効果的に配置し、優れたユーザービリティを実現しています。

多くの「動画コンテンツと実際の医療現場の画像」と共に、「現場医師からのメッセージ」を併用することで、ユーザーに対して信頼感を情勢しています。

Website_

 

言語は英語・中国語・アラビア語・スペイン語の4か国語に対応しています。医療機関におけるウェブデザインなどを評価するeHealthcare Leadership Awardsにて、2018年ベストデザイン部門で銀賞を受賞しています。

 

Melrose Wakefield Healthcare

www.melrosewakefield.org
Website_

余白を効果的に活用し、シンプルでわかりやすいナビゲーション設計でサイト訪問者を適切に誘導しています。この優れたユーザビリティが「Melrose Wakefield Healthcare」の大きな特色の一つといえます。

また、「専門医による地域医療、治療に関するポットキャスト配信、SNS(ソーシャルメディア)」を積極的に活用しており、ユーザーとの信頼関係構築に努めるとともに、最新医療の情報提供を積極的に行っています。

Website_

言語は英語・スペイン語・中国語などの主要言語のほかに、クメール語・ヒンディー語、ロシア語など16言語対応可能となっています。

2018年、eHealthcare LeadershipAwardsにてベストデザイン部門の「Healthcare System」のプラチナム賞を受賞しています。

 

Regional One Health

https://www.regionalonehealth.org
Website_

Regional One Health のウェブサイトには、ページ上部のヘッダーセクションに動画を組み込んでいます。ヘッダー部分に動画を配置することで、ユーザーがウェブサイトを開いたときに最初に表示されるように設計されています。サイト訪問者を惹きつける魅力的な動画を活用することで、効果的なストーリーテリングを実践しているといえます。

また、シンプルに予約ボタンのみを配置することで、サイト訪問者は簡単に予約をすることができます。

Website_

自院の強みや実績を明確に示すことで、他院との差別化を表明しています。

 

まとめ

世界的にデジタライゼーション・DXが進むヘルスケア業界において、自社・自院の取り組みを伝えるグローバルサイトは大きな意味を持ちます。「ユーザビリティに優れたナビゲーション」「分かりやすいサイト構造」「明確なブランディング」「多言語化」はもちろんのこと、現在のパンデミックのような状況が日々変化する時においては、ユーザーに対して柔軟に最新の情報を届けることができる「最適なCMSの構築」も重要となります。

そのうえで、日本はもとより世界のユーザーに対して「確かなメッセージ」を届けるヘルスケア・グローバルサイト構築でお困りでしたら、ぜひ私たちにお申し付けください!

サイト制作バナー

吉田 真帆

吉田 真帆 マーケティング部 プランナー

コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。