効果的なYouTube動画説明文の書き方、12の秘訣
~コツを掴んで再生回数を増加させる~
YouTubeの「動画説明文」は動画本体と同じぐらい重要だということをご存知ですか?
月間アクティブユーザーが23億人を突破し、世界のインターネットユーザーの3分の1を獲得するなど、過去10年で前例のない成長を遂げたYouTube。世界で2番目にウェブトラフィックを獲得しており、デジタルマーケティングの動画施策においても主要プラットフォームとして世界中の多くのユーザーや企業がYouTubeを活用しています。
しかし、YouTube上に多くの動画がアップされる現代において、単に動画を撮影して、魅力的なサムネイルとタイトルをつけ公開するだけでは、動画の視聴回数を上げることだけでなく、動画を見つけてもらうのも難しいのが現状です。
今回は、動画本体と同じくらい重要だと言われているYouTube「動画説明文(ディスクリプション)」の最適な書き方のヒントをご紹介していきます!
なぜ、YouTubeの「動画説明文」が重要なの?
YouTubeで動画を運用している場合、サムネイルやタイトルは視聴者を惹きつける重要な役割を持っています。同時に、適切にキーワードを含めて最適化した動画説明文はYouTube検索での動画の「上位表示」に繋がります。
YouTubeアルゴリズムは動画自体の品質はもちろんのこと、動画タイトルやタグとともに「動画説明文」を読み解き、動画コンテンツの品質を評価します。最適化された動画説明文はアルゴリズムがコンテンツを理解することを助け、新規ユーザーへのおすすめ動画へと繋がり、YouTube内での動画の存在感を高めることへと繋がるのです。
ウェブサイトSEOの仕組みと同様、動画説明文は、YouTube戦略においても「ビデオSEO(VSEO)」は重要な役割を占めています。
効果的なYouTube「説明文」を書くための12のヒント
YouTubeに動画を公開した場合、動画の説明文(ディスクリプション)は「YouTubeの検索結果と再生ページ」「Googleの検索結果」に表示されます。ちなみに、スマホからの視聴の場合、説明文はデフォルトで非表示でタイトルのみが表示されるようになっています。
では、効果的なYouTubeの説明文を書くために押さえておきたいポイントをご紹介します。
1.キーワードを含める
どんなに魅力的な動画を作ったとしても、視聴者に見つけてもらわなければ意味がありません。
動画の説明文はYouTubeの検索結果に反映されるため、説明文の中に特定のキーワードを含める必要があります。タイトルにもキーワードを含めましょう。
理想的には、動画を撮影する前に既に説明文に含めるキーワードを選定しておき、動画内でもキーワードについて繰り返し言及します。YouTubeは動画の内容を理解し字幕もクロールするので、動画内での言及と説明文への記載によって更にSEO効果を高めることに繋がります。
2.キーワードを調査する
説明文に含めるキーワードを選定する場合、まずは視聴者の立場に立ち「もし自分ならYouTubeの検索バーに何を入力するか」を考えてみる必要があります。そして、そのキーワードをGoogleが提供する無料で使用できるツール「Googleキーワードプランナー」を使用し、どれほど検索ボリュームがあるかを調査してみましょう。
<YouTube検索で「LinkedIn」を検索>
その他キーワードを調査するには「Googleトレンド」や関連キーワードを国別で提案してくれる「YouTube Autocomplete」、有料ツールの「Ahrefs Keyword Explorer」や「Keyword Tool 」などを活用していくことで、よりユーザー需要のあるキーワードを探し出すことができます。
キーワード調査を実施するうえで、参考にする5つの指標は以下の通りです。
- 総検索ボリューム
- 月間検索ボリューム
- 検索トレンド
- 平均クリック単価(広告運用の場合)
- 競合の動向
3.関連するキーワードを追加する
メインキーワードを抽出したら、次は関連キーワードを調べ説明文に含めます。関連キーワードは2つ~3つほど含めることが推奨されています。また、メインキーワードに類似するキーワードを含めることで他の動画との関連性を高める方法も推奨されています。
具体的な例でいうと、「気候変動 / Climate change」をメインキーワードにした場合、「Carbon 、Green、Eco」といったメインキーワードを補完するような言葉のことを指します。これらのキーワードを説明文に追加することにより「環境問題の動画」と動画が関連性を持つということをYouTubeアルゴリズムに理解を促します。
4.最初の2~3行にキーワードを含める
メインキーワードは説明文の最初の3行までに少なくとも1回は含めるようにしましょう。最初の3行以内にキーワードを含めることにより視聴者の目に留まりやすくなることはもちろんのこと、YouTubeアルゴリズムもこの部分を注視していると言われています。
YouTube Creator Academyでも、動画の内容を説明するキーワードを先頭に配置することを推奨しています。
5.メインキーワードを2~3回繰り返す
キーワードは説明文の中で2~3回繰り返します。実際にYouTube検索を行ってみると、検索上位に表示される動画の説明文のほとんどに、繰り返しメインキーワードが含まれているのが見てとれます。
<YouTubeにて実際に検索してみました>
ただし、何度も繰り返せば良いというわけではありません。単純にキーワードを羅列したり、繰り返し何度もキーワードを乱用すると、ペナルティを受けるなど逆効果となる場合があるので注意しましょう。
6.CTAで視聴者の行動を促す
説明文には行動を促すフレーズ(Call to Action)を含めましょう。この動画を視聴する目的を視聴者に伝え、次に起こしてほしいアクションにマッチする適切な言葉を説明文に含めます。
具体的には「ウェブサイトに訪問してほしい」「メルマガに登録してほしい」「他のSNSへ遷移させたい」「資料DLを促す」など目的によって適切な言葉を選定し、遷移先のリンクを挿入します。
<ニュージーランド発、海外で人気の不動産紹介チャンネル「Living Big In A Tiny House」の説明文は、視聴者に対して次に起こしてほしいアクションと遷移させたいリンクが明確に挿入されています。>
なお、視聴者の行動心理に効果的なCTAの技法は下記のブログでも紹介しています。ぜひご確認ください!
行動心理に訴えかけるマーケティング手法
~ユーザーを購買に誘う秘訣~
7.タイムスタンプを挿入する
視聴時間が長く、いくつかのフェーズに分けることができる動画の場合は、説明文にタイムスタンプを追加しましょう。タイムスタンプは視聴者が探しているものを見つけやすくし、エクスペリエンスの向上に繋がります。
8.最初の150文字は「クリック率」に影響する
説明文の最初の数行は検索結果に表示されるため、動画のクリック率を左右する重要な部分になります。魅力的な文章は視聴者の興味を惹きつけ、視聴回数の増加へ繋がる可能性が高くなります。
キーワードを含めた、キャッチ―で魅力的な文言を入れるようにしましょう。
検索した際に表示できる文字数はYouTube検索、Google検索それぞれ下記の通りです。
- Google検索の場合、スペースを含めた半角150文字~160文字
- YouTube検索の場合、スペースを含めた半角136文字
9.ハッシュタグを利用する
ハッシュタグは動画のタイトルと説明文に含めることができます。TwitterやFacebookなどその他のソーシャルメディアのハッシュタグと同様に機能し、視聴者はハッシュタグをクリックすることで「関連動画」を探すことができます。
ハッシュタグを説明文に含めることでSEOの向上に役立つと言及されていますが、「動画に関連するハッシュタグであること」「15個以上のハッシュタグがある場合は、動画内の全てのハッシュタグは無視され、効果を失う」とのことですので注意する必要があります。
動画に関連するハッシュタグは2個~3個で十分と言われています。
10.動画視聴の「価値」を伝える
説明文には、あなたが視聴者に提供する「価値」を含めましょう。具体的には以下のポイントに留意しましょう。
- この動画を視聴する価値は何ですか?
- この動画は視聴者にどのような利益をもたらしますか?
11.自然な言葉で伝える
キーワードの重要性を重点的に伝えていますが、「単にキーワードを羅列した文章」では誰も惹きつけることはできません。YouTubeアルゴリズムのために説明文を書くのではなく、「自社/自分ならではの個性、語彙、文体」を意識して、視聴者の頭に自然と入っていく説明文を書きましょう。
12.関連動画やプレイリストを追加する
動画を見てくれた視聴者を惹きつけ続けるには、関連する動画をどんどん提供することです。
視聴者は自分の興味のあるテーマを検索すると、その動画に関連する動画を視聴していきます。YouTubeの視聴者の70%はYouTubeによってオススメされた動画を視聴しています。
終了画面やカードだけでなく、動画の説明文にも関連動画やプレイリストへのリンクを追加し、より動画を見つけやすくしましょう。
こちらもYouTubeのCreator Academyで公式に推奨されています。
まとめ
YouTubeの「説明文(ディスクリプション)」は動画の内容をユーザーに伝えるだけでなく、YouTubeアルゴリズムに情報を提供し、YouTube SEO(VSEO)の向上に繋がります。視聴者が続きを読みたくなるような「説明文」を慎重にデザインする必要があります。
ただYouTube動画を作成するだけでなく、海外ユーザー獲得に向けて適切なマーケティング戦略に紐付けることで、その効果は何倍にも膨らませることができるでしょう。
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。