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2022年11月01日

ビジネスを成功に導く!
海外LinkedInマーケティング戦略、13のヒント

海外LinkedInマーケティング戦略2022 (1)

日本ではユーザー数の少ないLinkedInですが、現在、200以上の国や地域で8億7500万人以上のユーザーを獲得していて、特に『海外』×『ビジネス』に親和性の高いソーシャルメディアとして、海外では採用はもちろんのこと、企業のマーケティング活動に積極的に活用されています。

B2BはもちろんB2Cビジネスであっても、適切なLinkedInマーケティング戦略を策定・運用することで、ブランド認知を高め、ユーザーと良好な関係を構築し、リードジェネレーションにも効果を発揮します。

そこで今回は、海外マーケティングにLinkedInアカウントを効果的に運用するための、2022年に役立つ「海外LinkedInマーケティング戦略」をご紹介します。

 

目次

 

LinkedInマーケティング戦略の重要性

LinkedInの最大の利点は、多くの上級役職に就いているユーザーや仕事上での意思決定者・オピニオンリーダーたちが多く、購買力が高いことが挙げられます。また、ユーザーがLinkedInを利用する目的も、Facebook・Instagram・Twitterなど他のソーシャルメディアと明らかに異なります。

FacebookやTwitterが「楽しむため」と回答したユーザーが51%~60%以上と娯楽目的でSNSを利用しているユーザーが多いのに対し、LinkedInユーザーの利用目的は「新しい機会を探す」55% 、「リーダーや専門家から学びたい」40%、と言った「ビジネス目的」の利用が多いのが特徴です。

LinkedInを活用する理由 2022
<LinkedIn入門>

また、Hubspotの調査では、獲得したリードが最もコンバージョンに直結している媒体もLinkedInであることが明らかになっています。Facebookの平均コンバージョン率は0.77%、Twitterは0.69%に対し、LinkedInは2.74%と、他の媒体の約3倍近くに跳ね上がります。これもユーザー側の利用目的がビジネスに対して意欲的なマインドセットであるための結果と言えるでしょう。

さらに統計を見ていくと、ソーシャルメディア上のB2Bリードの80%がLinkedInから生まれていたり、B2Bブログやサイトへのトラフィック増加の大半がLinkedInから発生していたりと、ビジネスに親和性の高いソーシャルメディアであることわかります。


<Marketer’s Guide to LinkedIn>

LinkedInを適正に活用をすることで、ブランド認知度の向上やウェブサイトのトラフィック増加、更には質の高いリードの生成など、様々な効果を期待することができます。しかし、やはり成功に導くためには明確に定義された目標設定や戦術が必要となります。

次項では、具体的なLinkedInマーケティング戦略のヒントをご紹介していきます。

 

海外B2Bマーケを成功に導く!
「LinkedInマーケティング戦略、13のヒント」

check 目標を明確に定義する

どのマーケティング戦略でも同様であるように、LinkedInをマーケティング施策として活用する場合も、目標を定義することから始めましょう。

コンテンツのフォーマットや種類、LinkedInで配信するためのアプローチ方法などは、最終的な目的によって異なります。まずはじめに「WHY」→「HOW」→「WHAT」を整理していきます。

LinkedInマーケティング 目標定義

一般的には、以下の目標の1つ以上をターゲットにするとよいでしょう。

      • ブランド認知を向上させる
      • 適格なリードの生成
      • ブランド評価を向上させる
      • ターゲットオーディエンスとのエンゲージメント
      • 製品やサービスの販売

目標を明確にする事でどのようなプロセスを踏めば戦略が成功と言えるのかより具体的になっていきます。「何から取り組めばいいかわからない」「ノウハウがない」と言った悩みがあったとしても、LinkedInマーケティングにおける目的を明らかにすることで、進むべき手段が見えてくるはずです。

 

check ターゲットととなるユーザーを定義する

LinkedInマーケティング目標を明確に把握したら、今度はターゲットとなるオーディエンスを定義します。

まず、LinkedInを通じて、誰と繋がりたいかを考えましょう。どのような業界・企業・人物なのかを明確に定義します。また、ターゲットオーディエンスを定義することに加えて、既存のオーディエンスを深く理解することも重要となります。オーディエンスがどのような投稿に反応しているか、どのようなトピックに興味を示しているか、LinkedInプロファイルを見て調査し、オーディエンスのニーズに応えるためにLinkedInマーケティング戦略を調整します。

 

check 魅力的な企業ページを作成する

LinkedInの企業ページは、LinkedInを活用するうえで最大の資産の一つです。

企業ページは、ユーザーが企業やブランドと最初に接することになるタッチポイントの一つです。ユーザーが知りたいと思うこと全てを知ることができるようにしましょう。製品・サービス情報やURL、本社情報などはもちろんのこと、会社のロゴ、ウェブサイトのURL、業界、会社の規模など、豊富な情報を提供することで、企業の信頼性を高めることが出来ます。

海外LinkedInマーケティング戦略 魅力的な企業ページを作る

企業プロフィールは、会社のストーリーや成り立ちはもちろん、ビジョン・使命・価値観・製品・サービスなどを端的に3~4つの段落で説明しましょう。その際は、個人的な言葉ではなく、企業のメッセージであり企業の声であることがポイントです。「+場所を追加」で店舗やオフィスの場所を追加します(複数登録可能)。

また、ハッシュタグは、最大3つまで追加可能です。画像は、ビジネスに最適な画像を選択しましょう。ブランドカバー写真の推奨サイズは1584(幅)×396(高さ)ピクセルです。海外ユーザーに多言語でアプローチする場合、現在(2022年8月時点)で、24か国語に対応しており、異なる言語で名前やキャッチフレーズ、説明などを追加する事が可能です。また、投稿するコンテンツ毎に言語を設定することも可能です。言語を設定して投稿した場合、その言語に設定しているユーザーのみに投稿が表示されます。

会社のロゴのアップロードとキャッチフレーズの作成はオプションですが、ブランド知名度の向上を考えると、必ず作成することをおススメしています。上記を詳しくしっかりとした内容で設定することで企業の信頼性や認知拡大に向けての重要な第一歩となるでしょう。

 

check コンテンツカレンダーを作成する

LinkedInの企業ページを立ち上げたら、コンテンツカレンダーを作成します。コンテンツカレンダーを作成することで、定期的にコンテンツを投稿しやすくなり、何を投稿するのか、いつ投稿するのか、どのハッシュタグを活用するのかを事前に設定することができます。また、事前に重要な業界イベントなどに合わせて、コンテンツを準備することが可能になるため、業界プレゼンスを高めることにも繋がっていきます。

海外LinkedInマーケティング戦略2022

pointing-finger POINT

月一回以上投稿する企業は、そうでない企業と比べて、6倍は早くフォロワーを獲得すると言われています。

 

check 関連性が高く・価値のあるコンテンツを共有する

LinkedInに高品質のコンテンツを投稿することは、LinkedInマーケティングを成功に導く最良の方法の1つです。2022年にアップデートされたLinkedInアルゴリズムは、コンテンツの量より質に重点を置いています。

コンテンツを公開するには、ターゲットととなるユーザーが、なぜそのコンテンツに時間を費やすのか、どのようなコンテンツを欲しているのかを理解する必要があります。ユーザーが抱える問題解決に役立つ価値のあるコンテンツを作成します。関連するハッシュタグやキーワードを活用して、確実にユーザーに届けられるようにしましょう。さらに、シンプルな言葉で語り掛け、強力なメッセージを伝えましょう。更に、高品質で関連性の高いコンテンツを定期的にアップロードして共有することで、Googleにインデックスされ、検索エンジンのランキング向上に役立ちます。

海外LinkedInマーケティング戦略2022

LinkedInマーケティングに活用できるコンテンツアイデアをいくつかご紹介します。

ハウツー記事:LinkedInの投稿コンテンツの中で「How to(ハウツー)系」が最もエンゲージメントが高い傾向にあります。ターゲットユーザーの共通の問題や課題の解決策を提示します。

業界トレンド:商品やサービスに関連する業界トレンドに焦点を当て、統計や数字を使い、ユーザーが一目で理解できる説得力のある情報を提供します。可能な限り、事実・数字・調査結果・検証結果のデータをコンテンツに盛り込み、ユーザーにとって、真の価値となるヒントを見つけましょう。ビジネス志向の人々は、常に新しい学びを求め、知識を豊かにすることを望んでいます。インフォグラフィックや画像を活用し、視覚的アプローチを行います。

レビューや事例コンテンツ:顧客のレビューやお客様の声を共有することは、ブランドの信頼を向上させる最適なコンテンツとなります。潜在顧客には、顧客視点のレビューや体験談が社会的証明となり、最後の一押しになるかもしれません。同様の課題を抱える既存顧客には購入へのハードルを下げる効果が期待できるかもしれません。

動画コンテンツ:動画コンテンツは、あらゆるプラットフォーム・あらゆるマーケティング戦略で非常に有効なコンテンツタイプです。LinkedInでは、他のコンテンツと比較しても動画は20倍以上共有されている人気のコンテンツフォーマットです。

 

check 画像や動画の使用し、視覚的にアプローチする eye logo

LinkedInマーケティング戦略を成功させるためには、オーディエンスのエンゲージメントを最大化することが重要です。そのためにはテキストベースの記事に加えて画像や動画を使用しましょう。

実際、LinkedInによると、画像は2倍のコメント率につながり、LinkedIn動画は他のコンテンツより5倍コミュニケーションを生む可能性があり、さらにプレゼンテーションやPDFをアップロードすることで、コンテンツをより魅力的にすることができます。1つの投稿に3~4枚の画像は、企業・組織アカウントで特に効果的にユーザーにアプローチできることが分かっています。

pointing-finger POINT

LinkedInでは現在、プラットフォーム上に直接動画をアップロードすることができます。LinkedInアルゴリズムは、他のプラットフォームからのリンクよりも、ネイティブ動画を優先するため、YouTubeのリンクを共有するのではなく、プラットフォームに直接動画をアップロードすることで、この機能を最大限に活用することができます。

 

check LinkedInハッシュタグを活用する#

ハッシュタグを活用することで、ハッシュタグをフォローしているユーザーたちが検索でコンテンツを検索できるようにします。

コンテンツの投稿を行うと、LinkedInが自動的にハッシュタグを提案してくれますが、自分で最適なハッシュタグを入力することも可能です。トレンドのハッシュタグやフォロワー数が多い人気のハッシュタグを効果的に活用しましょう。

LinkedInハッシュタグ戦略
< #Hashtags on LinkedIn >

最適なハッシュタグを見つけるには、ページ上部の【検索】で、ハッシュタグを入力し、クリックすると、ハッシュタグフィードに移動し、ハッシュタグのトピックに関連する投稿や求人・このハッシュタグを話題にしているユーザーなどが表示されます。

 

check 会社ページを宣伝する

魅力的な企業ページを作成しても、フォロワーを集め、視聴者を増やすことができなければ意味がありません。人々にフォローしてもらうために可視性を高めることは、LinkedInマーケティング戦略を成功させるために重要となります。フォロワーを増やす事で、企業の信頼性が高まるだけでなく、更新情報がフィード内に表示され、コンテンツの到達率を高めることへ繋がります。

最も簡単な方法は、社員や同僚全員に企業ページのフォロワーになってもらうことはもちろんのこと、ブログやウェブサイト、メールやニュースレターにもLinkedInアカウントのフォローボタンを設置し、LinkedInへの流入口を増やすのも効果的です。

 

check LinkedInグループに参加する

LinkedInグループは、専門家が知識を共有し、深い繋がりを作るために設計されたコミュニティスペースです。LinkedInグループに参加することは、特定の業界やユーザーと繋がる優れた方法であり、情報を共有するための理想的なプラットフォームです。活発に活動しているグループを探し、積極的に会話に参加をしましょう。

新しいユーザーと繋がることで、質の高い潜在顧客に出会えたり、企業間でのブランド認知向上が高まります。

 

check 従業員を巻き込む

企業で働く従業員は、オーディエンスを増やし、リーチを拡大するのに非常に効果的です。出来るだけ多くの社員にLinkedInのプロフィールを作成してもらい、単に企業ページをフォローするだけでなく、投稿・ブログ・動画やその他のコンテンツを各自のページで再共有してもらいましょう。

LinkedIn機能 つながりを招待する 

企業ページの右上【管理ツール】をクリックし、【つながりを招待する】をクリックし、積極的に従業員の参加を促します。また、企業ページへのリンクも提供します。プロフィールに会社名やURLを掲載している人が多ければ、検索されやすくブランド認知が高まります。単に「いいね!」を押してもらうだけでなく、マーケティング戦略の一環として、戦略的に従業員を巻き込んでいきましょう!

 

check LinkedIn広告を試す

LinkedInで、企業を宣伝したい場合はLinkedIn広告を活用してみましょう。ある調査では、B2Bマーケターの71%が、広告戦略にLinkedInを活用しているという驚異的な数字が出るほど、海外デジタル広告戦略においてもLinkedInは欠かせない媒体の1つとなっています。


<LinkedIn広告>

LinkedIn広告では、配信を行う場合に具体的なビジネス目標に基づいた広告キャンペーンを実施することができます。LinkedIn広告が優れているところは、ユーザーの”役職”に対してアプローチできることです。企業の決定権を持ったマーケターやマネージャーをターゲットにすることで、B2Bの成約率は各段に挙がります。また、同じ広告を一定の人に繰り返し表示させる「再ターゲット」の機能を利用することで、コンバージョン率が70%高くなると報告されています。

 

check データを収集して分析する

LinkedInを効果的に活用するうえで、欠かせないのがデータ分析です。

提供されるデータを定期的に分析することで、何が機能していて、何か上手くいっていないのかを客観的に把握するができます。データを定期的に分析することで、必要に応じて戦略を微調整することが可能になります。正確なデータを把握することは、自社の取り組むを正確に捉え、より良い意思決定を行うために必要不可欠なものと言えるでしょう。

LinkedInには無料の分析ツールがあるので、投稿したコンテンツのパフォーマンスはもちろん、定期的に訪れてくれたり、コメントをしてくれるユーザーなども見るようにしましょう。

 

check 競合他社の企業ページを分析する

LinkedInマーケティング戦略を強化するためには、競合他社との比較を知る必要があります。LinkedInには競合他社に対するLinkedInのパフォーマンスを比較する機能があります(ページ管理者のみ)。また、管理ページの「統計データ」タブの「競合他社」をクリックすると、競合他社をリスト化し、LinkedInで特定のページを追跡することができるようになります。

LinkedIn 競合分析

競合他社と比較してページを評価することで、自社の企業の何がうまく機能しているのかを見極め、その戦術を自社のLinkedInマーケティング戦略に組み込むことが可能となります。

 

さいごに

LinkedInはB2B海外マーケティングにおいて、欠かせないプラットフォームへと成長しています。ターゲットとするオーディエンスへの無駄のないアプローチを可能とし、世界中の幹部マーケターの91%が、LinkedInが質の高いコンテンツを見つける最高の場所だと評価しています。自社の商品やサービスについて発信するマーケティングプラットフォームとして、この理想的な場を使わないという選択肢はありません。

ぜひ新たな海外デジタルマーケティングの手段としてLinkedInを取り入れてみてはいかがでしょうか?

海外向けLinkedInマーケバナー

吉田 真帆

吉田 真帆 マーケティング部 プランナー

コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。