世界のオンライン動画プラットフォーム
~あなたの知らない⁈世界のOVP、27選~
動画マーケティングは日本のみならず海外デジタルマーケティング分野において、多くの企業が注目しているコンテンツの1つです。オンライン動画市場は大幅に成長を記録しており、ケーブルテレビや衛星テレビおいった従来のビデオ市場を大きく上回っています。
これは地球規模でインターネットへのアクセスが容易になったことに起因しており、今後5Gの世界的な導入によってますます加速すると予測されています。企業にとっても、多くの情報をユーザーに伝えることができる動画マーケティングは、ブランド認知を高め、新規リード獲得のための有効な手段の1つとして動画施策に注目が集まっています。
世界にはあまり日本人には馴染みのないさまざまな「動画プラットフォーム」が、存在しています。自社のターゲットが明確になっている場合、機能や特徴を理解して効果的に活用することで、効果的なプロモーションへと繋げることができます。
本記事では、世界で人気の動画プラットフォームの機能やメリットと共に、日本人があまり知られていない海外で人気の動画プラットフォームを紹介していきます。
目次
- オンライン動画プラットフォーム(OVP)とは?
- 世界のオンライン動画プラットフォーム市場
- 知っておくべき「主要動画プラットフォーム」
- 日本人があまり知らない⁈海外動画プラットフォーム
- 多くの動画が提供されている海外のサイト
- さいごに
オンライン動画プラットフォーム(OVP)とは?
オンライン動画プラットフォーム(OVP)とは、インターネットを通じて動画コンテンツを配信・管理ができるオンラインサービスのことです。視聴者はスマホやタブレット・パソコンなどを通じて、いつでどこでも好きなコンテンツを視聴することが出来ます。
動画のアップロード、ストリーミングなどを簡単に行うことができるため、企業が自社のコンテンツを効果的に配信したり、デジタル広告を出稿して認知度を高めることできるため、世界中の多くの企業がマーケティング施策としてOVPを活用しています。
近年、「動画=YouTube」という認識が定着していますが、世界中にはさまざまな動画プラットフォームが存在しており、有料/無料・セキュリティ・顧客サポートなどさまざまな機能や特徴に違いがあるため、自社のビジネスにとって最適な動画プラットフォームを選択することが効果的な施策へと繋がる鍵となります。
※NetflixやPrime videoは「動画配信サービス」と認識しています。
世界のオンライン動画プラットフォーム市場
世界のオンライン動画プラットフォーム市場は、2023年現在1,273億円(1ドル141円計算)で、2028年までにはCAGRで13.23%成長し、2,547億円に達すると予想されています。
現在、オンライン動画プラットフォームの世界最大の市場は「アメリカ」で、2028年までに今後最も高いCAGRで成長すると予想されている地域は、「アジア太平洋地域」です。これは、若者人口の急速な増加や、5Gなどインターネット環境の整備などにより消費者のニーズが増大するためであると言われています。
知っておくべき「海外主要動画プラットフォーム」
▼ YouTube(無料)
世界で最も人気のある無料動画プラットフォームであるYouTubeは、現在、世界中に25億人以上のアクティブユーザーを抱えています。企業やブランドはYouTubeを通して動画を配信することで、海外の顧客に対して自社の商品やサービスの認知度を高め、新規顧客を生み出すことができるため、優れたマーケティングツールの1つとして多くの企業がYouTubeを活用しています。
完全無料で利用できるYouTubeは、プラットフォーム上で誰でも簡単にアカウントを開設し、動画投稿を行うことができます。また、YouTube Studioを通して、新しい動画コンテンツのアップロードやライブ配信、チャンネル分析、簡単な動画編集などの機能を利用することができるため、初心者にも最適なプラットフォームと言えるでしょう。
無料で利用できるYouTubeは、圧倒的なユーザー数を誇り、より多くの視聴者に動画を届けるためには最適なプラットフォームです。しかし、パスワードの保護や閲覧権限の観点から大規模なチームでのスムーズな動画共有が出来なかったり、動画の著作権の観点から動画コンテンツを完全にコントロールすることが難しい場合があります。
▼ Vimeo(無料・有料)
2004年に設立されたVimeoは、長年にわたりオンライン動画プラットフォームとして高い評価を受けており、世界中で愛されているプラットフォームの1つです。映画やメディア向けのニッチな動画プラットフォームでしたが、コアなファンに支えられ(おそらく)YouTubeの次に有名な動画プラットフォームと言っても過言ではありません。2017年にはLivestreamを買収し、独自のライブストリーミングプラットフォームサービス「Vimeo Live」を開始しました。近年、VimeoはBtoB向けサービスに重点を置いています。
Vimeoは、単なる動画プラットフォームだけでなく、クリエイターや企業向けに高度なスキルがなてもテンプレートベースで高品質の動画を作成できるVimeo Createや、ShutterstockやGetty Imagesのような動画購入が可能なVimeo Stockなど、さまざまなサービスを提供しています。
Vimeoは多くの国で提供されていますが、現在中国向けの動画配信は行うことができません。価格は無料で利用もできますが、簡単な動画投稿ができる月額13ドル~大企業向けプランまでが用意されています。
▼ Brightcove(有料)
2004年にアメリカで創業されたBrightcoveは、企業やクリエイターが高品質な動画コンテンツを効果的に配信・管理、収益化できる動画プラットフォームです。動画はPC、スマホ、タブレットなどさまざまなデバイスで再生することができるため、使用するデバイスを気にすることなく、一貫した視聴体験を提供することができます。
Brightcoveは動画コンテンツをアップロード、整理、保存するためのシンプルで直感的なインターフェイスを提供しており、初心者であっても動画マーケティングに取り組むことが可能です。さらに、Brightcoveでは高度な分析機能を実装しており、動画のパフォーマンス、エンゲージメント、視聴習慣などのインサイトを得られるため、データに基づいた意思決定を行うことができます。2023年4月にも、動画コンテンツのQuality of Experience(体感品質)と効果を測定するための機能「QoE Analytics・QoE Insights」を実装するなど、顧客体験の向上やエンゲージメント向上に注力しています。
さらに、テレビやウェブサイト、ソーシャルメディアなどバラバラに管理しているコンテンツを一括で管理が可能であったり、MarketoやEloqua、Google Ad Manager などのCRMやサードパーティツールとの統合ができるため、データ主導の意思決定をサポートする「マーケティングツール」として機能します。
中国への動画配信は行うことができません。価格は公開されていません。
▼ Vidyard(有料)
2010年にカナダで創業されたVidyardは、企業のマーケティング、セールス、コーポレートコミュニケーション向けに設計された企業向け動画配信・分析に優れたプラットフォームです。
Vidyardもシンプルかつ直感的なインターフェイスを提供しており、使いやすく初心者にも優しいインターフェイスです。カスタムプレイリストを作成したり、メタデータを追加することで、簡単に動画の分類や管理を行うことができます。さらに、動画の共有機能にも優れており、ウェブサイトやブログへの動画の埋め込み、SNSやメールを介しての動画の拡散を行うことができます。
高度な動画編集はもちろんですが、CTAや注釈、クイズなどインタラクティブな要素を動画内に追加できるなど視聴者の行動を促し、エンゲージメントを高めるための優れた機能が充実しています。Vidyardも一般的なMAツールやCRMとの連携が可能です。また、セールスチーム向けに特化したビデオメール、画面録画、動画分析などの機能も充実しています。
2020年8月には、アンドロイド向けビデオコラボレーションおよびコミュニケーションツールを発表し、Microsoft Edge ユーザー向けの無料拡張機能を実装し、世界中の16億人のユーザーが利用できるようにしました。
価格は、無料からプロ(月額29ドル)、企業向け(要相談)の3タイプが用意されています。
▼ Panopto (有料)
2007年に設立されたPanoptoは、社内動画共有と安全なライブストリーミング用に設計された、現在では多様な業界にサービスを提供する動画管理プラットフォームとして世界中の多くの企業に活用されています。
教育や企業研修における動画の活用方法を変革するというビジョンを掲げており、教育分野の組織で広く使用されており、多くの学習管理システム(LMS)と統合されています。実際に、デューク大学、スタンフォード大学、ブラウン大学、香港大学、MITといった主要学術機関で利用されています。
PanoptoはPCやモバイル、専用のデバイスなどを使用し、誰でも簡単に動画を作成することができます。さらに、Panopto内で動画を編集することができたり、高度な検索機能により動画内の特定のコンテンツを簡単に検索できる機能や、動画の自動文字起こし機能やキーワード検索により動画内の特定の情報を素早く見つけることも可能です。
Panoptoは、アクセスコントロールとアクセス許可により動画コンテンツのセキュリティを優先し、データーのプライバシーの保護を保証した安全なストリーミング方法です。中国での動画配信も可能です。
▼ Kaltura (有料)
2006年に設立されたKalturaは、動画テクノロジー業界においてパイオニア的存在です。企業はもちろんですが教育機関、市庁舎など教育機関向けに特化した分野を開拓してきました。
Kalturaは、すぐに使える動画プラットフォームというよりは、独自にカスタマイズされたソリューションを構築したい人や企業向けに設計されています。そのため、幅広い機能を実装しているほか、Kaltura APIや Kaltura のオープンソース開発者ネットワークなど自社に合ったツールを組み合わせて使用するなど、高度にカスタマイズすることが可能です。
価格は導入する機能によってことなるため、公開されていません。
日本人があまり知らない⁈海外動画プラットフォーム
世界には、さまざまな動画プラットフォームが存在します。日本を代表する?!動画プラットフォームと言えば、「ニコニコ動画」。ニコニコ動画は日本独自の動画プラットフォームですね。国が違えば、特色も異なる独自のプラットフォームを一挙にご紹介いたします。
▼ Aparat イラン
Aparet(アパラット)は、2011年にイランで設立されたの動画プラットフォームです。イランでは、YouTubeを始めとした各種SNSが利用できないという背景があり、イラン国内で高い人気を獲得しています。Aparetはペルシャ語圏のコミュニティ向けに作られ、YouTube同様に動画コンテンツを共有・視聴できる場所を提供しています。
主な視聴者は男性が68%、女性が32%の割合です。そのうち41%が25歳~34歳とミレニアル世代から人気の高いメディアです。2023年6月の訪問数は2億8380万で、94%近くはイラン国内からの流入です。そのほか、アメリカやドイツからもアクセスを集めています。
▼ Bilibili 中国
Bilibiliは中国でアニメ・コミック・ゲーム(AGC)事業などを提供するエンターテイメントプラットフォーム(動画共有サイト)です。以前はアニメ、漫画、ゲームなどを中心に扱う動画プラットフォームでしたが、現在は、音楽、ダンス、エンタメ、映画、ドラマ、ファッションなど、様々な分野を扱った総合動画プラットフォームに成長しました。Bilibiliのユーザー数は、2022年Q3の時点で月間アクティブユーザーは3億3300万人に達しています。
現在は、中国語サイトだけではなく、英語・インドネシア語・タイ語・ベトナム語などで利用できるグローバル版も利用することができるため、世界中からユーザーを集めています。2020年6月には人工衛星まで打ち上げ、宇宙事業にも参入しています。
▼ Mixer アメリカ
Mixerは、2016年にアメリカのシアトルで設立されたライブストリーミングを中心に扱う動画プラットフォームです。もともとゲーム愛好家向けのプラットフォームを目指していましたが、2017年にXboxゲームのエコシステムと統合することで、ゲーム実況などの分野で高い人気を獲得しています。現在はマイクロソフトグループの傘下に入っています。
Mixerでは、インタラクティブ性を重要視しており、通常のライブ配信はもちろんですが、複数の配信者が共同でストリーミングを行うことができたり、インタラクティブなボタンツールを通じて投票や独自の仮想通貨システムなど、視聴者が配信に積極的に参加することができるような仕組みになっており、魅力的で楽しい体験を生み出しています。
2016年からMicrosoft の傘下となったMixer は、2020 年 4 月Mixer プラットフォームのライブ ストリーミングの視聴回数は 371 億 600 万回に達しています。
▼ Dailymotion フランス
2005年フランスで創立されたDailymotionは、動画共有サイトとしてYouTubeと並び、ヨーロッパでは高い人気を獲得しています。日本では知名度は低いですが「フランスのYouTube」と呼ばれているほど、ヨーロッパでは一般的な動画プラットフォームです。
多言語で利用できるインターフェイスは、グローバルなクリエイターや企業に支持されています。ライブストリーミングもサポートされており、コンサートやゲーム実況、スポーツなどの分野で活発に利用されています。
▼ Rutube ロシア
Rutubeは、2006年に設立されたロシア発の動画プラットフォームです。
ロシア語圏内のユーザーに向けて、動画コンテンツを配信・発見できるサービスです。ロシアにおいては、一部の国際的SNSが規制されている背景があり、中国同様に独自のプラットフォームが構築されています。
Rutubeは直感的に利用できるシンプルなインターフェースにより、視聴者は新しいコンテンツやトレンド動画などを簡単に見つけることができます。視聴者はカテゴリ、タグ、キーワードで動画を検索することが可能です。ライブストリーミング機能も実装されており、リアルタイムで視聴者と交流することができ、インタラクティブな視聴体験を提供しています。
ロシアをターゲットに海外デジタルマーケティングを進める際には重要な位置づけを占める動画プラットフォームの1つと言えるでしょう。
▼ Afreeca TV 韓国
2005年に設立されたAfreeca TVは、韓国発の動画プラットフォームです。創業当時はPC向けライブストリーミングサービスとして、サービスを開始しましたが、さまざまなコンテンツ制作とインタラクティブな視聴体験を生みだすライブ動画プラットフォームへと進化しました。
Afreeca TVは、インタラクティブチャット機能を実装しており、配信者と視聴者が直接コミュニケーションを取ることができるため、魅力的なライブストリーミング体験を提供しています。動画のほとんどは韓国人向けの動画であるため、韓国をターゲットに海外デジタルマーケティングを考えている企業にとって、重要な動画プラットフォームといえそうです。
▼ Youku 中国
優酷は、当時絶大の人気を誇っていた優酷と土豆(Tudou)サイトを2005年に合併させ、最も早期に成立した(2006年)動画サービスです。現在、Youkuは中国のアリババグループに買収され、アリババグループが運営する動画プラットフォームです。
優酷は、PC・テレビ・モバイル・自動車内といった主要端末で見ることができ、視聴者によって投稿されたコンテンツはもちろん、ライブブロードキャストなど幅広いコンテンツを配信しています。さらに世界230カ国で視聴することができ、中国国内だけに留まらずアメリカ、香港、台湾、インドネシア、ブラジル、韓国、日本、ロシアなど幅広い地域からアクセスを集めています。現在では月間アクティブユーザーは4億1,500万人ほどに達しています。
▼ Tudou 中国
Tudouは2005年に中国・上海で設立された、中国人に人気のある動画プラットフォームです。「土豆(Tudou)=ジャガイモ」を意味し、「じゃがいものように一緒に成長できるプラットフォーム」という創業者たちのビジョンを表しています。
エンターテイメントから教育コンテンツまで幅広いトピックに関する動画をアップロードすることができ、シンプルでユーザーフレンドリーなインターフェイスを提供しています。Tudouは、制作会社やコンテンツクリエイターとライセンス契約を行っており、テレビ番組や映画、独占シリーズなどプレミアムコンテンツも提供しています。
中国人の余暇時間の過ごし方を、テレビからオンラインに移すことに大きく貢献した先駆者的な動画プラットフォームとして、現在も多くの中国人から支持を得ています。
▼ AcFun 中国
2007年に設立されたAcFunは、その名前からもわかるように、”楽しむこと”を中心に創設された中国発の動画プラットフォームです。設立当初は漫画やアニメ、ゲームなどのニッチな視聴者向けの動画プラットフォームでしたが、現在は幅広い趣味や才能を惹きつける多様な動画コミュニティプラットフォームとなっています。
AcFunの特徴の1つが、視聴者のコメントがリアルタイムで動画に表示される「Bullt Comments(弾幕コメント)」です。動画視聴を盛り上げるコメントがインタラクティブな視聴体験を生み出しており、ユーザーの強いコミュニティ意識を創造し、ユーザー⇔動画配信者の強力なつながりを構築しています。
▼ BitChute アメリカ
世界の動画プラットフォームであるYoutubeが、中央集権的なプラットフォーム管理をされていることにより検閲やコンテンツ管理に対する疑念が高まり、世界の新たな動画プラットフォームを作りたいとの思いで創設されたのが「BitChute」です。
ブロックチェーン技術を活用した分散型ピアツーピアネットワーク上で運用されているため、コンテンツが中央集権的なサーバーに依存することなく、視聴者と直接動画を共有することが可能となりました。
有料動画視聴は、視聴者から提供者に直接支払う機能が搭載されているため、YouTubeと比べ、専門性が高い動画が多く配信されているのも特徴です。BitChuteの特徴と機能は、動画配信側のコントロールを優先し、多様な収益化オプションを可能にし、熱心なコミュニティを育成することに特化しています。
▼ YouNow アメリカ
「YouNow」は、アメリカ発のライブストリーミングプラットフォームです。YouTubeなどの他の動画プラットフォームと比べると、ユーザーの年齢が低いということが特徴で、世界の10代、20代の若者たちに人気の動画プラットフォームです。さらに、YouNowでは他のストリーミングアプリと比較して、長時間利用される傾向がありるのも特徴の1つです。
対象年齢は13歳以上ですが、アイルランドでは16歳未満の若者がアクセスが許可されていません。
▼ Bigo Live シンガポール
フォロワーにライブ配信動画を届けることができるBigo Liveは、2014年にシンガポールで創設されました。現在は、150カ国以上の国と地域に3億人以上のユーザーを獲得しており、2017年からは、ショート動画プラットフォーム「Likee」をローンチし、東南アジアの若い世代から絶大な人気を博しています。
Bigo Liveでは通常のライブストリーミング配信はもちろんですが、複数人で同時ライブができたり、配信時にパスワード設定をした限定配信など、さまざまな配信方法を選択できます。配信側⇔視聴者の交流を促すための機能も豊富に実装しているため、プラットフォーム内で強いコミュニティ意識を育むことができるプラットフォームです。
東南アジアをターゲットに海外デジタルマーケティングを考えている方はぜひチェックしておきたい動画プラットフォームです。
▼ VBOX7 ブルガリア
VBOX7は、2006年からブルガリア発のブルガリア語で運営されている動画プラットフォームです。
創業当時、YouTubeではブルガリア語がサポートされていなかったため、ブルガリア語による独自の動画プラットフォームが立ち上げられました。VBOX7では、音楽、エンターテイメント、スポーツ、ニュースなど、幅広いトピックの動画が共有されています。ブルガリアをターゲットに海外デジタルマーケティングを行う際、ポイントとなる動画プラットフォームです。
▼ Metacafe アメリカ
2003年にイスラエルの起業家によって設立されたMetacafeは、創業当初、短編動画に重点を置き、瞬発的に動画を楽しむための動画プラットフォームとして高い人気を博しました。短編動画を気軽に楽しむことを目指した、一味違ったコンセプトの動画プラットフォームです。
Metacafeでは、数秒から数分の短編動画が中心となっており、面白い動画はもちろんですが、How to動画や製品レビューなど幅広いトピックをカバーしています。多様な動画を通じて、幅広くエンターテイメントを提供してきた歴史は、動画配信者と視聴者の強固なコミュニティを構築しています。
▼ Veoh アメリカ
Veohはアメリカ・カルフォルニア発の動画ストリーミングプラットフォームです。ユーザーがアップロードした動画を自由に視聴できることに加え、Veohが契約している会社が所有する映画やドラマなどのコンテンツやCBSやFOX、MTVネットワークからYouTubeコンテンツまで、インターネット上のコンテンツを視聴することが可能です。
Veohでは、視聴者が他のサイトに動画を埋め込んだり、SNSを通じて動画を共有することが可能なため、動画の拡散力に優れています。いいね!やコメントを通じて視聴者と関わることができるため、コミュニティ意識を促進します。さらに、直感的に操作できるシンプルなインターフェイスと優れた検索機能により、視聴者は自分の興味関心に基づいた新しい動画を見つけることができる優れたプラットフォームです。
▼ Godtube
Godtubeは2007年に設立された”信仰”に特化した動画共有プラットフォームです。
ここでは、キリスト教の価値観や信条に関連した動画を共有・視聴することができ、自らの考え、経験、才能を同じ志を持つコミュニティと共有することができます。宗教と直接関連がなくても人々の成長のために有益とみられる動画についてはアップロードできますが、他のプラットフォームと比べると厳しめの審査が行われているようです。
▼ EloElo インド
2020年にインド・バンガロールで創立されたEloEloは、ヒンディー語、英語、テルグ語の3つのインドで利用されている言語をサポートしたライブ動画ストリーミングプラットフォームです。
近年ローンチされたばかりのスタートアップ企業ではありますが、アプリは既に2000万以上ダウロードされており、人気の高さが伺えます。動画・ライブストリーミング、1対1動画通話などを行うことができ、コメントやギフトなどを通じて視聴者とコミュニケーションを図ることができます。
▼ SchoolTube アメリカ
SchoolTubeは、生徒や教師、また、生徒や教師のための動画を提供したい人々によって運営されている学校関連動画向けの動画プラットフォームです。
生徒が作った動画を教師の許可のもとでアップロードできる他、教育動画、毎日のお知らせ動画、トレーニング動画など、学習に役立つ多くの動画がアップロードされています。言語は英語に限定されているものの、英語ユーザーにとっては学習の幅が大きく広がる動画プラットフォームといえます。
2013年の時点でアメリカの5万以上のユーザーが登録しており、1日平均1,000本以上の動画がアップロードされています。
多くの動画が提供されているサイト
上記で紹介してきた動画プラットフォームとは少し異なりますが、近年、多くのサイトにて動画をまとめたページが準備され、効果的に活用されています。多くの動画が提供されている海外のサイトをご紹介します。
▼ Tencent Video 中国
中国の大手企業「テンセント」が運営する動画ストリーミングサービスです。テレビドラマ、映画、アニメ、音楽、スポーツ、ニュースなどを視聴することができます。YouTubeのように誰もが自由にアップロードできるプラットフォームではありませんが、Tencent Videoのアクティブユーザーは9億人を超えているといわれていることから、広告プロモーションに注目が集まっています。
▼ Internet Archive
電子図書館とも称される「Internet Archive」には、様々な貴重な資料が保管されていますが、動画ベースの資料も増えつつあります。
▼ Wikimedia Commons
さまざまな形式のメディアを無料で提供しているのが「Wikimedia Commons」です。画像や音声データはもちろんのこと、最近では動画データを無料でダウンロードできるようになっています。
さいごに
今回ご紹介した世界で利用されている動画プラットフォームは、YouTubeの利用が制限されていたり、母国語がサポート言語に含まれていない国にて創設されていることは非常に興味深いことと言えるでしょう。今後、5Gの利用が一般化することにより、動画の果たすべき役割はますます大きくなることが予想されてます。
海外マーケティング施策として動画を活用する場合、ターゲットとする国の動画プラットフォームを理解し動画を制作することで、ターゲットユーザーの心に届く動画制作が実現します。
動画を活用した海外施策にご興味がありましたら、まずはお気軽にご相談下さい。
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。