ベトナムで人気のアプリ「Zalo」とは?
使い方からマーケティング活用法までを解説!
皆さんはベトナムといえば、何を思い出しますか?海外でも有名なダナンビーチや、日本人の口に合う野菜たっぷりのベトナム料理、可愛らしい雑貨で女子旅定番の観光地。そんなベトナムは他の東南アジアの国に劣らず、著しい経済発展を迎えています。目まぐるしい経済成長を遂げるベトナムの最新のSNSトレンドはどのようになっているのでしょうか?
今回はベトナムの歴史から現在のデジタル事情、ベトナム発の大人気チャットアプリ『Zalo』についてご紹介したいと思います。
社会主義国家ベトナムの経済事情とは?
ベトナムは人口9690万人の「社会主義国家」です。2016年の時点で、世界の社会主義国は「中国」「ラオス」「北朝鮮」「キューバ」そして、「ベトナム」この5か国となっています。(Wiki)
社会主義国家の中でもベトナムは政治的には「社会主義」を掲げていますが、経済に関しては「解放経済主義」路線をとっています。
1995年 ASEAN加盟
2007年 世界貿易機関(WTO)加盟
2019年 TPP11/CPTPP加盟、EUと自由貿易協定(FTA)、投資保護協定(IPA)承認
このれらの協定により社会主義国家と呼ばれるベトナムは、現実には資本主義国との差はほとんどなく、世界の大半の国とは自由貿易を出来る環境にあります。そして今後もますますグローバル化が加速すると予想されてます。
<日本政策金融国庫:中小企業における海外展開有望国>
日本政策金融公庫の調査によると「今後の事業展開における有望国・地域」として6年連続でべトナムが「1位」と発表しました。(2019年) このようにベトナムは日本企業がアジアの中で今最も注目している国のひとつなのです。
ベトナムのデジタル事情
<参照先: wearesocial.com>
携帯電話の保有率:人口比150%
インターネットユーザー:6817万人
ソーシャルメディアアクティブユーザー:6500万人となっています。
2018年と比較すると、インターネットユーザーは417万人の増加、SNS普及率も+15%も成長しており、毎年成長していることがうかがえます。
ソーシャルメディア利用について
<参照先: wearesocial.com>
上記がベトナム国内におけるSNSの利用状況に関する統計データです。2020年ベトナム国内の主に使われているSNSのプラットフォームの占める割合は下記のようになります。
Facebook 98% 2018年61%から37%Up
YouTube 89% 2018年59%から30%Up
Zalo 74% 2018年45%から29%Up
FB Messenger 74% 2018年47%から26%Up
FacebookやYouTubeはほとんどの人がご存知だと思いますが、その中に食い込んでくるのがベトナムで大人気のチャットアプリ「Zalo」です。一体どのようなアプリなのでしょうか?
ベトナム発チャットアプリ『Zalo』とは?
<参照先: zalo.me>
ベトナム発のチャットアプリ『Zalo』は2012年8月にリリースされて以来、コミュニケーションツールと情報の受発信の元として多くのベトナム人ユーザーに愛用されています。
機能:LINEとFacebookを掛け合わせたような仕様になっていますが、特定のトピックに関するグループチャット、近くにいる人を検索する「スキャン機能」やフォローできる「マイクロブログ」、決済サービスの「Zalo Pay」、商品の販売などが行える「Zalo Shop」、広告機能を使っての集客サポートをする「Zalo Ads」、病院の予約・検査結果・病歴の検索など、その他多くの機能実装によって人々のウェブインフラの一つと言える巨大な市場を持つアプリへと成長しました。
東アジアで大手のECサイトLazadaと提携するなど、今でも日々成長をしています。
言語:英語、ベトナム語
総ユーザー:1億人(韓国・中国・シンガポール・台湾・ロシアなど全世界)
毎日9億件のメッセージ送信、5000万件の通話、4500万枚の写真共有が行われており、スマホユーザーの80%がZaloをインストールしておりベトナムでのビジネスには、Facebookだけでなく、Zaloの活用は絶対に外せないと言われています。
FacebookメッセンジャーとZaloを比較!
チャットアプリにおいて、シェアを争っている「Facebook Messenger」と「Zalo」。
ベトナム人ユーザーはこの2つのチャットアプリをどのようにして使い分けているのでしょうか?
<参照先:https://qandme.net>
ベトナム市場におけるFB MessengerとZaloを徹底比較したところ、Zaloは「利便性」、「使いやすさ」で多くのベトナム人ユーザーが親しみを感じており、プライベートな場面で使われているとの結果となりました。
Zaloを海外マーケティングに活用するには?
Zaloを効果的に活用する場合は3つの方法があります。
- 公式アカウントによるマーケティング
- 個人アカウントによるマーケティング
- Zalo Advertisingを活用した集客
公式アカウントからのキャンペーン事例
「コカ・コーラ社:自撮りで撮った顔写真でオリジナルスティッカーを作ろう!」
<参照先: brandsvietnam.com>
コカ・コーラ社が10代のベトナム人ユーザーに向けてZaloで独自で制作したスティッカー“Emoticoke”を使ったブランディング戦略を実施しました。また、自身の顔写真で作るオリジナルスティッカーをユーザー自身のSNSにシェアをしてもらうことでより良いSNS広告効果を発揮しました。
その結果、コカ・コーラ社が独自で作った”Emoticoke”は、Zaloにて1千万ダウンロードを突破し、前年度実施したキャンペーンより売上げが30%アップしました。
まとめ
ベトナムのモバイルユーザー間で盛り上がりを見せているチャットアプリZalo。ベトナム人向けに多くの企業がSNSを使うマーケティング戦略の一つとして、Zaloを用いた広告やコンテンツ制作が今後も増えていくでしょう。FacebookやInstagramなどのSNSツールだけでなく、ベトナムで圧倒的人気を誇る「Zalo」を活用する事で、海外マーケティング施策を成功へと近づけるのではないでしょうか。
海外デジタルマーケティングにおいてSNSを活用することは、必要不可欠ともいえるでしょう。SNSを活用したグローバルマーケティングでお困りのことがございましたら、ぜひ私たちにお申し付けください。
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吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。