Facebookで「企業ブランド認知度」を上げる方法
~「いいね!」獲得は効果なし?!~
世界最大のソーシャルメディアであるFacebook。月間アクティブユーザーは27億人に到達しました。(Facebook)
新型コロナウィルスの影響により世界中で外出制限が敷かれた2020年上半期、多くの人が情報共有や家族と連絡を取り合うためにFacebookを活用し、なんと世界中のほぼ全ての地域でユーザー数の増加がみられたそうです。そんな世界中で利用されているFacebookはマーケティングの媒体としても長年脚光を浴びています。
このような流れの中で、Facebookを活用したマーケティング施策を始めようと踏み切った企業も多いのではないでしょうか?
そして、とりあえずは「認知拡大をしたいから ‟いいね!広告” を!」と考える担当者が多いように見受けられます。しかし、予算を投入する前にぜひ一度考えて欲しいのですが、その「いいね!広告」で集めた「いいね」 は、本当にあなたのビジネス目標に役に立つもののでしょうか?
今回は、企業がSNSマーケティングを進める際に「ブランド認知拡大」を目的にした場合に最適なFacebook広告についてご紹介していきます。
「いいね」とブランド認知の相関性とは?
みなさん、たくさんの人にフォローされ、多くのエンゲージメント(いいね・コメント・シェアなどのクリックアクション)を得ることが、ブランド認知度UPに直結すると認識していませんか?
しかし、実際はそうではないのです。
Facebookが発表した調査によると、「いいね、クリック率」が「ブランド認知度(広告想起・ブランド認知・購入意向)」に直接的な相関関係は確認できないという結果が判明しました。
※相関性がある場合は右肩上がりのグラフになるはずが、フラットに。
<出典:Nielsen BrandEffect meta-analysis of 478 online global campaigns that ran between Oct 2014 ‒ April 2015>
先ほどご紹介した「いいね!広告」は、自社に興味をもってくれる・気に入ってくれそうなユーザーにリーチするため、多くの「いいね」を集めることが出来ます。しかし一方で、いいねボタンのクリックを目的としているため、Facebookアルゴリズムは普段からたくさんのクリックアクションをするユーザーに対して広告を多く表示させます。
つまり、あなたが設定したターゲットの中のほんの一握りの「クリッカー(とりあえずいいね!をクリックする人)」にしか広告が届かない可能性が高くなってしまうのです。
<出典::Facebookマーケティングサイエンス – 内部データ/米国モバイルニュースフィード(28日平均) >
そうすると、「クリッカー」というターゲットに広告の掲出が絞られているため、当然ながらリーチは広がらず、CPMも高くなる可能性もあります。「いいね!」はたくさん集まったとしても「ブランドの認知拡大」という本来の目的は達成できない可能性があるのです。
「ブランド認知拡大」に繋がるポイントとは?
地道にビジネスページに投稿し続けたとしても、現在Facebookではビジネスページのオーガニックリーチ率は非常に低くなっています。フォロワーの数が多くてもなかなか効果が見えません。また、先述のようにいくら「いいね」が多くついていたとしても、ブランドの認知拡大には直結しないのです。
では、ブランド認知拡大が目的の場合は、どのような対策を行えばよいでしょうか?
実は、Facebookにはブランド認知拡大を目的にした広告メニューがあります。その名も「ブランド認知度アップ」です。(わかりやすい!)
この「ブランド認知度アップ」は、広告を記憶してくれる可能性の高いユーザーを対象に広告を表示させるために、「リーチとフリークエンシー(表示回数)」に着目しています。(デフォルトでは5日間に最大で2回リーチすることがで可能です)
< 出典:Facebook資料:「Facebookブランド施策においてKPIにするべき指標 2018 July」p14 >
広告を見てもらう(商品を発見してもらう)ためには、ユーザーに情報が届かなければ何も始まりません。できるだけ多くのターゲットにリーチできるよう、広告を配信することのほかに、一定の期間、一定の頻度で広告表示を行う必要があります。これを満たすことができるのが「ブランド認知度アップ」なのです。
Facebook社によると、広告想起&購入意向を上げるためには、最低週2回以上のフリークエンシー(表示回数)が必要と調査結果が出ています。
< 出典:Facebook“Effective Frequency: Reaching Full Campaign Potential”>
ブランド認知アップ広告はブランド認知のアルゴリズムに最適化された広告です。ブランド認知拡大をめざすなら、従来の「いいね!広告」だけではなく、ぜひ「ブランド認知アップ広告」も検討してみてください。
さいごに
SNS・ソーシャルメディアは日々進化しています。Facebookもビジネスの目的に合わせて「いいね!広告」だけではなく様々な広告メニューを活用することで多くのユーザーにリーチすることができます!Facebookをデジタルマーケティングに活用してビジネスをさらに拡大したい場合は、ぜひ目的を整理したうえで、目的に合った無駄のないSNS広告施策を検討してみてください。
もし自社内でお困りの場合、特に「海外市場に向けたSNSマーケティング」をご検討でしたら、ぜひお気軽にインフォキュービック・ジャパンにお声掛けください。お待ちしております!
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。