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2020年12月25日

「Pinduoduo(拼多多)」を活用した中国ECとは?
~ 拡大する最新中国越境EC市場 ~

急成長したソーシャルECサービスPinduoduo(拼多多ピンドウドウ)が越境ECに乗り出す1

中国ECにおいて最近、急成長していることで話題になっているソーシャルECプラットフォーム「Pinduoduo(拼多多/ピンドウドウ)」。
高級品志向のユーザーに向け、越境ECプラットフォームを構築することが発表されています。
そもそもPinduoduoとはどのような媒体なのか、そして越境版「Duoduo International(拼多多国際)」の構想についてご紹介します。

 

Pinduoduo(拼多多/ピンドウドウ)とは?

急成長したソーシャルECサービスPinduoduo(拼多多ピンドウドウ)が越境ECに乗り出す1

Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)とは2015年に元 Google 社員の Colin Huang(黄峥)氏によってリリースされ、急成長を遂げている中国のソーシャルECプラットフォームです。

運営会社は同名のPinduoduoで2015年9月に設立して以来、2018年7月にナスダックで上場。2018年には、ユーザー数が約3億人に到達しており、その成長は驚異のスピードといわれています。
2015年にサービスが開始されてから、約2年後の2017年の後半には週間アクティブ率、普及率、アプリ起動率がJDを上回りました。Jiguang(極光)によると、この数字は前年比1000%の年次成長率を達成しました。

Pinduoduoのビジネスモデルは、中国版グルーポンのようなシステムで、「共同購入」することでユーザーは商品を低価格で購入することが可能となります。

Pinduoduoは製造者から購入者が直接購入する「C2Mモデル」を採用しています。
このC2Mモデルは、ソーシャルメディアでユーザーがシェアし、宣伝することによって企業のマーケティングコストが抑えられるなど小売業者や製造業者に利益と新たな成長を促すとともに、新たなeコマースビジネスモデルになると期待されています。

すでに強豪の多い中国ECにおいて事業拡大ができた理由として挙げられるのは、Pinduoduoは小規模都市の低収入層をターゲットにし、割引目的で共同購入を募るためのソーシャルツールを取り入れたことにあるといわれています。

また、コロナウィルスの影響で業績が低迷したにもかかわらず、2020年3月、長期投資家から1100億円以上を調達し、市場関係者を驚かせました。

< 出典:technode>

 

Pinduoduoの強みとは

急成長したソーシャルECサービスPinduoduo(拼多多ピンドウドウ)が越境ECに乗り出す1

もっと具体的にPinduoduoの強みを見ていきましょう。

“共同購入で安くなる”ソーシャルeコマースは日本でも存在しますが、Pinduoduoも同じ方式です。
Pinduoduoで取り扱われているのは、食料品から家電製品まで幅広い商品。
特に強みとなるのは、テンセントのWeChat(微信・ウィーチャット)やQQなどのSNSでユーザー同士が商品情報を共有することで、共同購入者を募る仕組み。既定の販売個数をクリアすれば、かなり割安な価格で購入できます。

自然とSNS拡散がされ、さらにユーザー自ら営業マンとなってその商品の共同購入者を集うため、販売側企業からすればありがたい仕組みです。

 

越境版「Duoduo International(拼多多国際)」

急成長したソーシャルECサービスPinduoduo(拼多多ピンドウドウ)が越境ECに乗り出す1

そんなPinduoduoが、越境ECへと進出することが2019年2月に発表されました。

その背景として、目の肥えた中国消費者たちが今度は高級品を求めるようになってきたことから、そうした需要への対応が挙げられます。つまり、狙いはPinduoduoよりも高価格帯の市場獲得にあるということです。

越境EC版の「Duoduo International(拼多多国際)」は招待制となっており、既存のPinduoduoから選出された事業者や、新規に招待された出店者のみが参加できます。
オンラインストアの形式は4種類を用意しており、35銘柄以上の登録商標を持つ業者向けスーパーマーケット形式や、ブランドの独占販売権を持つ業者向けの旗艦店などがあります。

同社の副社長のコメントによれば、3年間で50万の海外中小店舗を集める予定で、そのエリアについては、はじめは主に東南アジア、日本、韓国を中心に、欧米でも採用するとのことですから、今後も更なる拡大が予想されます。

 

まとめ

Pinduoduoは、中国ECの中でも急成長を遂げている中国ソーシャルECプラットフォームです。中国SNSを巧みにユーザーに活用させることにより、独自の展開で成長を遂げてきたサービスです。そして気になるのが、次なる越境EC版。日本企業にとって、新たな越境ECプラットフォームの候補となるかもしれません。

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チョウテンキョウ

チョウ テンキョウ 

中国の大学を卒業後、早稲田大学大学院に進学し修了。デジタルマーケティングの世界で活躍したいと思い、株式会社インフォキュービック・ジャパンに入社。現在デジタルプロモーションチームのコンサルタントとして、Baiduや360のリスティング広告を中心に多くのアカウントを運用中。趣味は数学、物理と奈良旅行。