TikTokを使いこなせ!
「グローバルマーケターが押さえるべき3つの重要なポイント」
TikTokを使いこなせ!
グローバルマーケターが押さえるべき3つの重要なポイント
世界中で爆発的人気を獲得しているTikTokは、多くの企業で活用され「TikTok専用の担当者」を置く企業もあるほど需要が高まっています。2020年にはジャスティンビーバーがアカウントを作成し、新曲を動画に取り入れるなど、歌手の新曲紹介の場所としても利用され始めました。「2020年はTikTokを中心にSNSマーケティングが動いていく」と世界では予想されています。
その一方で、日本企業のTikTok活用はまだまだ浸透していないようです。多くの企業がTikTokにはノータッチだと思いますが、海外をターゲットとしたマーケティングを行う上では必須のプラットフォームではないでしょうか?今TikTokを効果的に活用することができれば、他の企業から大きくリードできるでしょう。
そこで本記事ではグローバルマーケターが「TikTokについて押さえるべき重要な3つのポイント」について紹介します。
@justinbieberYummyyyy♬ Yummy – Justin Bieber
TikTokの統計データ
現在TikTokは、世界で6番目に利用者の多いSNSといわれています(参照)。日本でも大人気のSNS「Instagram」に次ぐ順位を獲得しており、その人気度がわかります。
瞬く間に世界中に広がり、現在の月間アクティブユーザー数は8億人以上、時価総額は8兆円以上の巨大企業へと成長しました。
2019年のダウンロード数は7億3800万回を超えるといわれ(参照)、2019年にはApp StoreとGoogle Playで世界で2番目にダウンロードされたアプリとなりました。
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TikTokが世界中で人気になった秘密
なぜこれほどまでにTikTokの人気が高まっているのでしょうか。
動画の時間制限
1つは、TikTokが「動画の時間をあえて制限したこと」です。YouTubeなどの主要動画共有プラットフォームでは、多くの情報を得られるように、動画の長時間化が進んでいます。それに対しTikTokは、動画を短い時間に制限することで、より「クオリティの高い動画の発信」に焦点を当てました。これにより、たった15秒間程度であるにも関わらず、役に立ったり、面白かったり、誰かに伝えたくなるような優れた動画が発信されるようになったのです。
@daviddobrikWorld record experiment♬ original sound – daviddobrik
<2019年に最も多く拡散された動画>
TikTok機能とアルゴリズム
もう1つはTikTokの「機能」と「TikTokアルゴリズム」にあるといわれています。短い動画を見終わった後、TikTokのアルゴリズムは「関連するおすすめ動画」を視聴者に伝えます。長い動画であれば、同じようなタイプの動画をさらに見ようとは思いませんし、そもそも動画を最後まで見る視聴者は多くありません。
短い動画であるからこそ、次の動画を見ることに対する「敷居」が非常に低いのです。TikTokのアルゴリズムは非常に優れており、AI(人工知能)を使っての言語処理・機械学習により、ユーザーが気になるであろう動画を表示させます。これにより、さらに動画をクリックするというループが出来上がり、視聴者はTikTok内で多くの時間を費やすようになるのです。
つまりTikTokは「動画の拡散に非常に優れたプラットフォーム」といえます。これにより、歌手やダンサーなど、TikTokと相性のよい職業のプロが多く参入しています。また昨今では、非常に魅力的な短編動画を作る「TikTokクリエイター」が多く出現し「ブランド名」「ブランドロゴ」「ブランド製品」などの広告の主戦場になりつつあるのです。海外をターゲットにマーケティングを進めようとしている場合は、今すぐに参入することをおすすめします。
投稿が簡単!
TikTokが流行するきっかけの一つとなったのが、「リップシンク(Lip Sync、Lip Synchronization)」いわゆる「口パク」動画です。TikTokは動画時間の制限により、撮影時間が短く、あらかじめ音源が用意されている事もあり、非常に簡単に動画が作成することが可能となっています。「人気者になりたい」という若者の欲求をうまく汲み取り、自己表現の1つとしての欲求を満たすアプリとなり、世界的に非常に高い人気を集めるアプリとなりました。
TikTok広告 とインフルエンサーの活用
企業のマーケターであれば、ターゲットの「ブランド名」や「商品」をどのように宣伝し、売り上げを伸ばすべきかを考えるかと思います。「TikTok広告」 か「インフルエンサー」どちらを活用するべきなのでしょうか?
TikTok広告
TikTokは3つの広告の形を企業に向けて用意しています。
- アプリ起動時に全画面表示される「起動画面広告」
- タイアップ企画型の「#チャレンジ」
- おすすめフィード上に表示される「インフィード広告」
それぞれが特徴を持っいますが、上記全ての広告は「TikTokに広告費用を支払い」製品やブランド名をアピールしてもらう方法になります。
広告事例
実際、広告を活用した化粧品メーカーの「メイベリン」の下記のキャンペーンでは、日本人の長谷川澪奈さんを広告に起用し、一日で「いいね」を48,700件獲得し、ブランド認知度が80%増加、ブランド好感度も47.9%増加したと報告されています(参照)。
<世界的に大きな評価を得たインフィード広告>
インフルエンサー
広告に多額の資金を投資可能な企業は別ですが、多くの企業はいきなりこのような広告にお金を費やすのは抵抗があると思います。そんなときにもう一つ候補として挙げられるのが「インフルエンサーを独自に起用する」方法です。
インフルエンサーにお金を支払い、一緒に優れた動画を作成し、動画を拡散してもらうのです。この場合、インフルエンサーのレベルによって支払うお金は大きく変わってきますが、TikTok広告と比べると「比較的少ない予算」で「ある程度の成果」を得ることができるでしょう。
しかし、昨今では多くのインフルエンサーが存在しており、どのインフルエンサーと連携すべきかが非常に難しく「インフルエンサープラットフォーム」を活用するにしても、予想通りの成果が得られるかどうかを事前に予測する事は難しくなっているのが現状です。
TikTok動画は、波に乗れば大きく拡散される一方で、上手くいかない場合は全く拡散されません。グローバルマーケターがTikTokを利用してプロモーションを行う際には、海外の現状をよく理解しておくと同時に、昨今のSNSマーケティングの世界での流行についてよく理解しておく必要があります。
おわりに
海外をターゲットとするのであれば、非常にホットなSNSであるTikTokを効果的に活用することは海外マーケティング成功の近道となるでしょう。現在、TikTokを利用している日本企業は非常に少ないため。インターネットを通じて全世界が同時間に繋がれる現在において、SNSを制することが非常に重要となってきています。
御社に適切なSNSを選定して、海外ユーザーに御社の魅力を発信しませんか?
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。